
デカプーが成犬期に入ると、「子犬の頃とは少し違うかも?」と感じる瞬間が増えてきます。見た目は元気で、体重も大きく変わっていない。それでも、歩き方や座り方、休み方にわずかな違和感を覚えることがあります。我が家でも、1歳を過ぎた頃からそんな小さな変化に気づくようになりました。
この記事では、成長後に現れやすい足腰のサインと、実際に行ってきた関節ケア・生活環境の見直し・運動の考え方をまとめています。我が家の愛犬の体験をもとにしつつ、同じような体験で悩む飼い主さんが判断しやすい構成を意識しました。
デカプーの成長後に気づいた「足腰の小さなサイン」
デカプーは成長期を過ぎると、行動の中にごく小さな変化が現れることがあります。我が家でも、子犬期には見られなかった仕草が少しずつ増えていきました。見た目には元気そうでも、実は体の使い方が変わってきていることがあります。こうした変化は病気というより、体重増加や骨格の完成に伴う負荷のかかり方の変化として現れることが多く、毎日を何気なく過ごしていると、気づかずに過ごしてしまうケースも少なくありません。

歩き方・立ち上がりで感じた違和感
子犬の頃は、家の中でも公園でも元気いっぱいで、ジャンプやダッシュを繰り返しても疲れ知らずでした。しかし1歳を過ぎた頃から、散歩の帰り道で急に立ち止まって座り込む、段差や階段の前で一呼吸置く、遊んだ後に以前より長く横になって休むといった行動が目立つようになりました。最初は「今日は少し疲れたのかな」と軽く考えていましたが、同じような場面が続くにつれ、足腰への負担を意識するようになりました。成犬になると体重や骨格が安定する一方で、子犬期より体重が増すため、お座り、伏せや立ち上がりの時には関節や筋肉にかかる負荷は確実に変化をしています。
それでも、一般的に2~5歳頃は極端に気になる行動の変化も少ないので、あまり気にしないことが多いのですが、やがて訪れる高齢期に備え日々の観察も欠かせません。
「太ったのかな?」と疑った理由
見た目の丸みが増したように感じたことが、最初のきっかけでした。成長期を過ぎて体型が安定してきたはずの時期にもかかわらず、胴回りがふっくらした印象があり、「もしかして太ったのでは?」と感じたのです。デカプーは毛量が多く、被毛の伸び方やカットの仕方によって体格が実際以上に大きく見えやすい犬種です。そのため、体重の数値だけでなく、見た目の変化が判断材料になりやすいという特徴があります。実際に体重を測ってみると大きな増減はなく、食事量や運動量も以前と変わっていませんでしたが、外見の印象だけを見ると「太ったのでは」と感じてしまった、というのが正直なところでした。
デカプーならではの足腰リスクと負担がかかりやすい要因
デカプーは見た目がスリムでも、体重が10kg前後になると、小型犬向けに想定された関節への負担を大きく超えることがあります。特に成長後は体のサイズに筋力が追いつかず、日常動作の一つひとつが足腰への負荷として蓄積されやすくなります。元気に動けている間は見過ごされがちですが一見、問題なく立っているように見えてもフローリングの滑りやすさや、体重のかかり方によっては足腰には知らないうちに負担がかかっていることから、違和感は少しずつ表面化していきます。

体重と骨格・筋力バランスの問題
トイプードル系では、膝蓋骨脱臼(パテラ)や股関節形成不全が比較的多いとされています。症状が軽度のうちは走ったり遊んだりできるため、問題がないように見えますが、成長後やシニア期に入ってから不調として現れるケースも少なくありません。また、骨格と筋肉の成長バランスには個体差があり、同じ体重でも関節への負担は異なります。わずかな体重増加や、ジャンプ・階段昇降といった動作の積み重ねが、関節へのダメージとして蓄積することもあります。
生活環境が与える影響
滑りやすいフローリング、急な段差、ソファからの飛び降りなどは、知らず知らずのうちに足腰へ負担をかけます。デカプーは好奇心旺盛で活動的なため、動きを制限するよりも、負担の少ない環境づくりを意識することが現実的な対策になります。環境を整えるだけでも、足腰トラブルのリスクを大きく下げることができます。
実例|「お姉さん座り」が教えてくれた足腰の状態
1歳頃から特に気になったのが、背中を何かに預け、片側のお尻と後ろ足を床につける「お姉さん座り」でした。座る姿勢の6〜7割がこの姿勢で、他の座り方より頻度が高かったため、念のため動物病院で相談しました。先生によると小型犬、特にトイプードル系でよく見られる座り方だとか。

すべてのお姉さん座りが異常とは限りません
念のためレントゲン検査をしてみると、膝蓋骨が完全には溝に収まっていない軽度の膝蓋骨脱臼が判明しました。先天性で痛みはなく、現段階では日常生活に大きな支障はありませんが、年齢を重ねて行くと悪化することもあるようで、その時の状態によっては手術が必要になる事もあるとのことでした。さらに、自分では気づけなかった左右の後ろ足の微妙な筋肉量の差を指摘され、触れてみると左側が細っていることに少し驚きました。同じように使われている筋肉でも差が出てくるんですね。
この経験から学んだのは、たとえ元気に見えても「かわいい仕草」には理由があるということ。そして、小さな違和感でも獣医師に相談することで早期に状態を知り、悪化を防ぐ手立てを取れるということです。「お姉さん座り」はかわいいポーズにも見えますが、足腰の状態を教えてくれる大切なサインになります。
★現在まで愛犬に行なってきたケアは ……
① 体重管理:今の体重は11~12㎏ですので、これ以上増加しないように注意
② マットを敷く:床がフローリングの場合、部分的にでも極力マットを敷く
③ ソファー、ベッド:高いのもは避けている
④ マッサージ:時間がある時にはマッサージをしている。リラックスしている時間に後ろ足の太ももの筋肉を親指と人差し指で膝に向かって「しごく」ように、または手のひら全体で軽く揉む。骨の上は避ける。(強すぎると逆効果になるので注意が必要)獣医師さんに相談しながら行うのが安心。
【 参 考 】★デカプー向け関節・足腰ケアメニュー
| ケア項目 | 内容・方法 | 頻度・目安 | ポイント |
| 体重管理 | 適正体重(11〜12kg維持)を基準に、 カロリーと運動をバランスよく調整。 |
常時 | 肥満は関節負担の最大要因。 食事量やおやつを見直し。 |
| 散歩運動 | 1日90〜120分、2回に分けて平坦な道を中心に歩く。 | 毎日 | 無理な坂道や長時間ランは避け、 途中で休憩を入れる。 |
| ストレッチ | 後ろ足をやさしく前後に伸ばす(左右各3回)。 | 週3〜4回 | 嫌がる場合は無理せず。 おやつで気をそらしながら。 |
| 室内ケア | 滑らないマットを敷く。 ソファやベッドの昇降にステップを設置。 |
常時 | フローリングは特に滑りやすいため 要対策。 |
| サプリ活用 | グルコサミン・コンドロイチン含有の関節サプリを適量。 | 獣医指導で | 栄養補助。薬ではないため過信しない。 |
| 定期健診 | 動物病院で関節や足腰のチェック、レントゲン等。 | 半年〜1年に1回 | 早期発見が予防に直結。 シニア期は頻度を増やす。 |
年齢別に考える運動メニューの考え方
デカプーの足腰を守るためには、年齢や体力に応じて運動量を調整する視点が欠かせません。若い頃と同じ運動をシニア期まで続けると関節や靭帯への負担が蓄積しやすく、逆に運動を控えすぎると筋肉量の低下を招きます。ここでは成長期・成犬期・シニア期の3段階に分け、足腰を守るための運動の考え方を整理します。
成長期(生後2か月〜1歳前後)は、骨や関節がまだ発達途中のため、激しい運動は避けることが重要です。1回10〜15分程度の短い散歩を1日2〜3回に分け、芝生や土など足に優しい地面を選びます。段差や急な坂道は控え、途中で休憩を挟むことで無理のない筋力形成につながります。室内では滑り止めを敷いた上での軽い遊びや知育トイを活用すると、体と頭を同時に使えます。
成犬期(1歳〜6歳前後)は体力と筋肉が安定する時期です。1日合計30〜60分程度の散歩を目安に、朝夕2回に分けて行いましょう。芝生・土・アスファルトなど路面を組み合わせることで足裏や関節への刺激バランスが取れます。週に1〜2回、無理のない範囲でボール遊びやドッグランを取り入れると、全身運動として効果的です。
シニア期(*5~8歳以降)は関節軟骨の摩耗や筋力低下が進みやすくなります。散歩は1回15〜20分程度を1日2回に分け、スピードよりも歩調の安定を重視します。段差や坂の多いコースは避け、必要に応じてペットカートを併用するのも選択肢です。室内ではストレッチや前足タッチなど、負担の少ない運動で柔軟性を保ちます。
*シニア期は犬種や体の大きさによって異なり、小型犬は8歳頃から、中型犬は7歳頃から、大型犬は5~6歳頃が目安とされています。個体差があるため愛犬の変化に合わせたケアが大切になります。
シニア期に備えた定期チェックと早期対応
足腰ケアは若い頃からの積み重ねが大切ですが、シニア期に入ると定期的な健康チェックの重要性が高まります。年1〜2回の健康診断で関節や筋肉の状態を確認し、動きが鈍くなった、段差を嫌がる、散歩途中で座り込むなどの変化があれば早めに相談しましょう。軽度の関節トラブルであれば、生活環境の見直しやリハビリ運動、サプリメントなどで進行を緩やかにできる場合もあります。特に水中歩行などのリハビリは、関節への負担を抑えつつ筋肉を維持できる方法として注目されています。
足腰トラブルを防ぐための定期検査の目安
足腰の異変は外見だけでは判断しにくく、症状が出たときには進行しているケースも少なくありません。そのため「予防目的」での定期検査が重要になります。年1〜2回の獣医師による触診や関節可動チェックに加え、成犬期終了後やシニア期にはレントゲン検査で骨や関節の状態を確認しておくと安心です。また、血液検査で炎症マーカーを調べることで、見えない炎症を早期に察知できる場合もあります。毎月の体重測定とBCS評価を併用し、体重と筋肉量のバランスを把握することも、足腰への負担軽減につながります。

足腰への負担を減らすために重要なのは、特別な治療やトレーニングよりも、日々の生活を見直すことです。我が家でも、診断後に始めたのは無理のない範囲での環境調整と運動の工夫でした。こうした小さな積み重ねが、将来のトラブル予防につながります。
生活環境の工夫
フローリングには滑り止めマットを敷き、段差にはスロープや踏み台を設置しました。ソファから飛び降りる癖があったため、降りやすい位置に誘導する習慣も欠かすことは出来ません。これらはすべて、関節にかかる衝撃を減らすための対策です。環境を整えることで、犬自身の動き方も自然と安定し、足腰への負担が軽減されます。

さらに、普段の動きを観察することが大切で、愛犬が背伸びをした時に余裕で前足がとどく高さであればソファーやベッドから飛び降りるときでも、着地するときの距離に余裕が持てるので衝撃が緩和されやすくなります。
我が家の愛犬も、前足が余裕でとどく高さのソファー、ベッドにしています。
散歩と運動の考え方
散歩は前日に長めの距離を歩いた翌日は、アスファルト、硬い地面の距離は短めにし芝生や土の上を多く歩かせることで足腰にかかる負担を軽減しています。また、我が家の愛犬のように12㎏近い体重になると急なダッシュや方向転換による関節への負担も増してくるため、無理のない散歩を継続することが最も効果的だと感じています。また、短めの距離を複数回に分ける方法も大切なポイントになります。
さらに、ボール遊び、引っ張りっこ、室内筋トレや屋外でのアジリティー、フリスビーなどの運動も筋肉を保持するためには欠かせませんし、ストレス解消や問題行動の予防、飼い主との絆を深めることにも繋がります。気を付けたいのは愛犬の個性や体力に合わせて、無理をせずに楽しみながら続けることが大切になります。
★【関節や足腰を守る運動メニュー(体重別の目安)】
| 体重区分 | 1日の散歩時間目安 | おすすめ運動 | 注意ポイント |
| 〜5kg | 20〜30分×2回 | 平坦な道でのんびり散歩、室内遊び(おもちゃ追いかけ) | 段差や階段は極力避ける |
| 6〜10kg | 30〜40分×2回 | 芝生や土の上で軽めのジョギング、引っ張り防止しつつ散歩 | 急な方向転換やダッシュはNG |
| 11〜15kg | 40〜50分×2回 | 坂道を含むゆっくり散歩、低めのハードル遊び(5〜10cm程度) | 睡眠と休憩時間を確保する |
| 16〜20kg | 50〜60分×2回 | ゆったりジョギング、プールや水遊び(関節負担が少ない) | 熱中症・関節炎の兆候を観察 |
| 21〜30kg | 60分×2回 | ゆるやかなトレッキング、低負荷の筋トレ遊び(おやつ誘導でお座り→立ち上がり繰り返し) | 急な坂やジャンプを避け、体重管理を徹底 |
| ※あくまで一般的な目安。愛犬の年齢・健康状態に応じて調整が必要になります。 |
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小さなサインを見逃さないために
足腰の不調は進行するまで分かりにくく、日常の些細な変化が重要な手がかりになります。座り方、歩幅、散歩後の疲れ方、階段での動き、抱っこの際の反応など、注意深く観察すると多くのヒントが隠れています。特にデカプーは活発で我慢強い子が多く、多少の不調を表に出さないこともあります。

我が家では、日々の様子を動画で記録することで、以前との違いに気づきやすくなりました。獣医に相談する際も具体的な説明ができ、診断やアドバイスが受けやすくなります。「元気そうだから大丈夫」と思い込まず、違和感を覚えた段階で専門家に相談する姿勢が大切です。たとえ軽度であっても早期に知ることで、生活環境や運動量、食事内容を見直すきっかけになり、将来の足腰トラブルのリスクを減らすことができます。
季節ごとの足腰トラブルについては、別記事で詳しくまとめていますので、あわせて参考にしてください。
まとめ
成長後のデカプーには、見た目では分からない足腰への負担が潜んでいることがあります。何気ない仕草や行動の変化こそが、大切なサインです。早めに気づき、生活環境や運動を見直すことで、将来も長く元気に過ごせる土台が作れます。

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