吠えるのが人間にとって迷惑であっても、愛犬にはそれなりの理由があるようです。では、なぜ犬は吠えるのか、吠えない為の対応策はあるのかについて、我が家の愛犬コタローを例に考えてみたいと思います。時々勘違いもあったりしますけど、コタローの声はかん高いので、吠えられるとハラハラ、ドキドキです。
愛犬が色々な音に対して反応し吠えたり、音の方向に駆け寄って行ったりと大変な思いをしていませんか。その代表的なものの一つにがチャイムがあります。あまり吠えられると近所迷惑にもなってしまいます。
ちなみに我が家の愛犬コタローは、テレビから流れてくる玄関チャイムの音にも反応し我が家の玄関まで飛んでいきますが、明らかな勘違いです。コタロー、『テレビだよテレビ』と言ってもコタローには理解できません。(笑)
愛犬はチャイムの音が鳴ると、なぜ吠える!
愛犬コタローにとって、知り合いとよそ者では態度が変わってきます。知り合いでも、よそ者でもチャイムの音は同じですが愛犬コタローの場合、知り合いと、よそ者ではドアを開けた途端に態度が一変することがある。
愛犬コタローはチャイムが鳴ったとたんに吠え始めますが、見覚えがある人の場合には、ドアを開けたその瞬間に吠えるのは止まります。しかしながら、見覚えのない人の場合(宅配便の人や郵便局の人)には吠えまくります。
ですが、宅配便の人も、郵便局の人も配達するエリアが決まっているので、2、3度同じ人がくる場合はコタローにとってもおなじみさんといった感じで、吠えることは少なくなりじゃれついたりするともあります。
では、なぜ初対面の人に対して吠えることが多くなるのでしょうか?
飼い主さんをよそ者から守ろうとする
チャイムが鳴ると『自分たちの縄張りに侵入者が来た!』と思い飼い主に知らせる場合があります。犬は野生の時代から集団で生活をし、リーダーを守ろうとする行動をとることがあるようですよ。
愛犬コタローもリーダーである私を守ろうとし危険を知らせるために吠えるようです。犬はそれだけリーダーに対しての忠誠心が強いということになりそうですね。
本当にそうなのか?と思われる方もいらっしゃるのでは?
そこで、ある実験をしてみました。愛犬コタローを一人にしてチャイムが鳴ったらどういう反応をするのかを試してみました。
私がいるときはよく吠えるのですが、リーダーがいないと守るべき人がいないので吠える必要がなくなるのかもしれません。取りあえず、愛犬コタローが一人の時は静かだということが分かりひと安心です。たまには勘違いをして吠えてもらいたいくらいです。
飼い主をリーダーと認めている愛犬にとって侵入者からリーダーを守るために吠えるのは自然の成り行きなのかもしれません。
愛犬コタローが一人の時は吠えないので番犬の役割を果たさないと言うことになります。(笑)
たまらなく嬉しくて吠えることもある
飼い主に対して『よそ者が来た』と知らせるために吠えるのに対して、自分の知り合いが来た場合には嬉しくなって吠える場合があるようです。『きっと遊んでもらえる』『自分から遊んでやろう』という心理状態になり、はしゃぎながら走り回ることで自分の気持ちを表現することもあります。
その他に考えられる吠える理由
●恐怖心……犬種によっては神経質な子もいるので耳慣れないチャイムの音に脅えることがある。
●縄張り意識……自分の縄張りに侵入してくるのを警戒してチャイムが鳴ると吠えてしまう。
吠えることが多い犬種
犬はその昔から農場で羊などを吠えてまとめ、移動させるることを仕事ととしてきたので、吠えることには何ら抵抗はありません。また狩猟犬や鳥猟犬なども吠えることで主人に獲物の場所を知らせることが仕事だったので、吠えなければ役割を果たすことは出来なかったのです。
◆ジャーマン・シェパード
現在では警察犬や災害救助犬とした活躍をしているが、もとは牧羊犬として人間の手助けをしてきた。警戒心が強く初対面の人を簡単に信用しない。その反面、飼い主さんには従順で指示に従うことが得意。はじめて犬を飼う方には不向き。
◆ドーベルマン
見た目からは想像がつかないほどの甘えん坊でとっても利口。警戒心がとっても強く飼い主さんに危害を加える人に対しては勇敢に立ち向かう。さらに飼い主さんに対して忠実。なので、警察犬や番犬に向いている。
◆ジャイアント・シュナウザ-
警戒心が強く知的で活動的なので警察犬としても活躍。飼い主さんには友好的なのに対して初対面の人には中々なつきにくい。
◆クーバース
番犬には最適な警戒心の持ち主。不審な人物や怪しい物音に対し激しく吠える。吠えても引かないときには攻撃を加えることもあり、自己犠牲の精神がある。飼い主に対しては忠実。
◆プーリー(モップ犬)
上記の犬種と比べると番犬としては少し控えめかも。それでも家族を守るために見知らぬ人に対して警戒心が強く番犬としても期待できる。好奇心旺盛で活発。
◆アメリカン・エスキモー・ドッグ
警戒心が強く大きな声で吠える。縄張り意識が強く知らない人に対してよく吠えるので番犬としては最適。穏やかな性格で友好的で従順。『エスキモー犬』との関連はない
◆アラスカン・クリー・カイ
好奇心旺盛で活発な反面、神経質なとこもあり警戒心と縄張り意識が強い。見知らぬ人を簡単には信用しないので番犬に向いている。
◆スコティシュ・テリア
忠実で誠実、なおかつ独立心が強い。負けん気が強く頑固で勇敢、家族には従順で『飼い主を守るんだ』という使命感も強いので番犬にも向いている。ただ無駄吠えも多いので小さい時からのしつけも欠かせない。
◆スキッパーキ
明るく好奇心旺盛。独立心、警戒心も強く用心深い。周囲の状況を敏感に察知することも。見知らぬ人に対しは警戒することも多く番犬としての本能も備えている。ただ無駄吠えも多いので小さい時からのしつけも欠かせない。
◆ウェスト・ハイランド・ホワイトテリア
勇敢で負けず嫌いで典型的なテリア気質。好奇心旺盛で活発、自立心が強い。見知らぬ人には警戒心が強く番犬としても心強い家族の一員。
愛犬コタローの勘違いとは
犬にとっては家の中がとても大切な縄張で、屋外ではチョット弱気な犬でも自分の家の中では強気になってしまうことがよくあります。いわゆる『内弁慶』になってしまうワンちゃんも少なくないと思います。
愛犬コタローの勘違い『よそ者がいなくなる』
ご家庭によって異なると思いますが訪問者の多くは宅配便の人や郵便局の人などが多いと思われます。彼らは家の中に入ることはなく、玄関先で荷物の受け渡しが終わると帰ってしまいます。
そこで愛犬コタローは、いつもの音(チャイム)が鳴ると『よそ者が来た』→『吠える』→『よそ者がいなくなる』(自分の縄張りを守った)この行動パターンが繰り返されることで自発的行動を強化していきます。結果としてリーダーを守ったことにもなる。
ですので、愛犬コタローが吠えることで自分の縄張りからよそ者を追い返したと誇らしげに勘違いをしてしまうこともあるようです。この勘違いにより、吠える行為がエスカレートしてしまうこともあるようです。
愛犬コタローの勘違い『おやつ』
訪問者がチャイムを鳴らし、愛犬が吠え始めた時に吠えるのを止めさせるためにおやつで気を逸らそうとすることはありませんか?
でも、そこですぐにおやつを与えず無視をして少し落ち着かせることが大切です。すぐにおやつを与えてしまうと『チャイムが鳴る→吠える→おやつをもらえる』という間違った学習してしまうことがあるからです。
ですので、コタローの場合チャイムが鳴ってもおやつをすぐに与えることはしていません。コタローの場合、後述の方法で努力をしました。
愛犬コタロー、チャイム体験談
我が家に浄水器を取り付けているのですが、そのメンテナンスが年に一度あり毎年来る人が決まっています。1回目の時は吠えまくりだったのが2年、3年と続くうちに吠えることは徐々に少なくなってきました。
一年に1回のことですが、この人は『知っている』よそ者ではないと判断が出来るのはなぜなのでしょうか?
1年目、2年目、3年目とチャイムが鳴っても家の中まで入ってくる。メンテナンスに要する時間は30分位ですが、1年目は吠えまくりでも、その30分の間は作業に専念をしているのでコタローの相手をするわけにはいきません。(当然ですが仕事が優先)逆にいうとそれが良かったようです。
なぜならお客さんの家で作業をしているので、わりとゆったりとした動きや穏やかな口調で話をしていたからです。さらに、コタローの方から近づいていって作業道具をいたずらされても怒らずコタローの行動を制限することなくある程度自由にすることが結果として警戒心を和らげていたのです。
ですので、この人はもう大丈夫。そばにいても安心できることが確認出来たのだと思います。
そんなことが2回、3回と続くともうすっかり警戒心もなくなり、最近ではじゃれつき作業の妨げになることもありますが、その方は決していやな顔をしません。お客さんの家での仕事ということも当然あるかも知れませんが。
色々と話をしてみるとその方もワンちゃんを飼っているそうです。やはり、犬好きの人は分かるのかもしれませんね。私もそうですが私から犬にはあまり近づいてはいきません。犬の方から近づいてきて警戒心が完全にとけてからコンタクトをとるようにしたいます。
そんな愛犬コタローは最初に何をもってその人を記憶しているのかはハッキリとは特定できませんが匂い、足音、みなり、声、顔などコタローにとっての判断材料は様々ですが私が思うのは、最終的にはその人が動物好きで動物に対して優しく接する人かどうかを見極める能力が備わっているのではないのかと思われます。
チャイムの音に対する対応策は!
色々なタイプの犬がいるので、一概には言えませんが一番大事なことは飼い主さんが慌てない事だと思います。コタローの場合も、チャイムの音が鳴り私が慌て動くとコタローも不安になり吠えながら動き回りますので、とにかく落ち着いて行動することが第一だと思います。
飼い主さん自身がチャイムの音に反応して慌てて動いては元も子もありません。
たいていはインターホンでの対応だと思いますので、チャイムの音が鳴ったら慌てずに、私はコタローに『知らせてくれてありがとう』と言いながらスキンシップをはかり、その後インターホンの対応をするようにしています。そうすることで、吠える回数が少なくなってきました。
毎回ではありませんがコタローが落ち着き吠えるのが治まっら、おやつを3回に1回位の割合であげていました。
これを何度か繰り返していくうちに自然と吠えることがなくなりました。
その他の方法は、チャイムの音を小さくしたり、音色を静かで優しいものに変えてみるのも良いかもしれません。
とっておきおまけ情報
話はちょっと『音』から離れますが、コタローは鳩に反応して吠えてしまいます。
これをベランダの鳩がよく止まるところに置いておくだけです。これを実際にやってみたところ、最初のうちはベランダにきて蛇を口ばしでつついていましたが、そのうち段々飛んでこなくなり、今では全く来なくなりました。昨年は一度もベランダに鳩はきませんでした。今もその状況は続いています。
これで、吠える原因を一つ解決できました。もし、鳩でお困りの方がいらっしゃれば試してみてはいかがでしょうか。
鳩の場合でも勘違いがあるのかもしれません?
何故、鳩が蛇に近寄らないのか詳しいことは分かりませんが、とにかく鳩がベランダに来なくなったのは事実です。
まとめ
- チャイムの音に反応するのは、侵入者から飼い主を守るため
- 愛犬が一人の時はチャイムが鳴っても吠えないことがある
- チャイムが鳴ってすぐ帰る人は自分が吠えることで帰らせたと勘違いをする
- 犬好きと言われる人は自分からは犬には近づかない
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