愛犬コタローが地震で受けた3つの身体・精神的変化と対応策は!

この記事は約11分で読めます。

東日本大震災。早いものであれから今年の3月で10年。その地震の影響で我が家の愛犬コタローに大きな変化がみられました。その変化について振り返ってみます。

愛犬コタローが受けたその変化とは  『1.おしっこを違う場所にする  2.地震に敏感になった  3.物事に対して臆病になった』これらの問題の詳細と対応策のお話です。少しでも参考になれば幸いです。

スポンサーリンク

変化1. おしっこをいつもとは違う場所にするようになった!

本当に恐ろしかったのだと思います。愛犬コタローも、この震災が生まれて初めて味わう恐怖だったので無理もありませんね。もともと犬は臆病な動物なのでなおさらだと思われます。

いつもは決まった場所にするおしっこを、違う所にする変化が見られるようになりました。多分、震災の恐怖を経験した事が、そうさせたのだと考えられます。

震災前は決まった場所以外にはおしっこはしていませんでしたが、震災後はよりによって、私が寝ているベッドの下におしっこをするようになってしまいました。叱るわけにもいかず、これには本当に頭を痛めていました。でも、こればっかりはどうする事もできません。この時ばかりはコタローのなすがままでした。

最悪の状態です

いつもの決まった場所でおしっこをする事もあるのですが、それ以上にベッドの下にする回数が増えてしまい、いくら言い聞かせても直りませんでした。

叱ってしまうと逆にベッドの下にしてしまう回数が増えてしまい、こういう状況の場合はあまり叱ってはいけないと言う事に気づかされました。とにかく叱らずに状況を見守ることです。

緊急の対応策

仕方がないのでベッド下にしっこパットを敷き、こまめに取り換えるようにし、おしっこをしてしまった後はきれいに雑巾で拭き取、ドライヤーで乾燥させました。そうして、なるべく愛犬コタローが部屋に入らないようにドアを閉めておくのですが、部屋に入りたい時はドアをガリガリしてしまうので開けざるをえません。

ドライヤーで乾燥させるのはよいのですが、暫くするとおしっこの匂いが充満してきます。ですので、こまめに窓を開け空気の入れ替えなどで何とか我慢をしていました。

それでも根本的な解決策が見当らず、どうする事も出来ず諦めて様子を見ることにしました。

その行動が震災から1~1年半ぐらい年続きました。徐々に変化が見られその頻度が少なくなり、今では全くしなくなりました。でも、この期間はとても長く感じられ、このままず~っと続いてしまうのではないのかと心配になりました。それでも長い時の流れが少しずつ恐怖心を和らげてくれたような気がしています。

その原因が震災による恐怖だと考えると、その恐怖心を拭い去るのに550日位かかったという事になりそうです。恐怖心が消え去るまでにかかった時間が長いのか短いのかはっきりとした事は分かりませんが、コタローの場合にはそれだけの時が必要だったようです。

勿論、犬種や小型犬、中型犬、大型犬などの違いによっても異なってくると思われますので、ひとつの参考になればと思います。ちなみにコタローはパピヨンとスプリンガースパニエルのミックスで小型犬です。

皆さんの愛犬が、仮に極度の恐怖を感じるような出来事があった場合に、粗相(そそう)をしてしまっても決して叱ったりしないで辛抱強く愛犬の粗相に付き合っていくことをお勧めします。叱ってしまうとストレスになる事も。きっと時間とともに恐怖心が薄らいでいくと思われます。

決して焦らないことです。

そうはいっても、長期間おしっこの匂いやシミなどに付き合っていくのはちょっと大変です。そこで、おしっこの処理方法について考えてみたいと思います。

根本的な解決策は

フローリングの場合

フローリングだとおしっこが浸み込むことがないと思われがちですが、直ぐに処理をしないで放置しておくと徐々に浸み込んで黒ずんでしまいます。

フローリングに浸み込むのは表面からよりもフローリングのジョイントとジョイントの溝から浸透していくことが多いようです。表面はすぐ拭き取れば問題はほとんどありませんが(表面はコーティングされているため)溝に入ってしまった尿の成分は中々取り除くことが困難です。

そこで溝に入ってしまったおしっこを取り除くのにとても重宝する、どこのご家庭にでもある普段は何気なく捨ててしまっているものの中にあります。

それは食パンの袋の広がりを止めている四角いプラスチックです。これに除菌ウェットシートなどを絡ませ、フローリングの溝に軽く差し込み丁寧に溝に残ったおしっこを取り除きます。フローリングの種類や工法によって多少、溝の幅が違ったりすると思いますが大体はこれでカバーできると思います。

くれぐれも先のとがった金属などでは行はないようにしてください。逆に溝を傷つけ、おしっこが浸透しやすくなってしまいます。

カーペットの場合

洗濯機に入る小さめのものは洗う事が一番良いと思います。洗う事が出来ないものについては、おしっこそのものを徹底的に取り除く。

まず、カーペットの下にペーパータオル又は普通のタオルを何枚か敷、乾いたタオルで上から叩きおしっこをタオルに吸い込ませる。この時、絶対にこすらない事。こするとおしっこが他の部分に広がってしまいますのでご注意ください。この作業を2~3回繰り返します。

さらに、カーペットの下に敷いたタオルを新しいものに取り換え、今度は少し熱めのお湯を多めにかけてその水分を新しいタオルで吸い取る。この時に少し重めのウェート(バーベルの5~⒑㎏位のプレート)をのせしっかり吸い取る。

バーベルのウェートがない場合は2リットルのペットボトルに水を入れたものを3本くらいでもOK。この作業も3回くらい行い徐々にお湯の量を少なくして最後はしっかり水分を吸い取る。

次にドライヤーで乾燥させる。ここで注意したいのは温風で長い時間使用したままスィッチを切らず、冷風に切り替え温風が冷えたのを確認してからスィッチを切る。温風で使用し続けたままスィッチを切ってしまうとドライヤーの傷みが早くなってしまいます。

最後にアンモニア臭消臭効果の高い消臭剤を使い匂いを消す。消臭剤は「アンモニア消臭剤」などで検索すると色々と出てきます。

畳の場合

畳の場合は見つけ次第直ちに乾いた雑巾で拭き取ります。この時に押さえ込むのではなく軽く叩くようにして雑巾に水分を移し替える感じで行います。雑巾が濡れてきたら雑巾を取り換えるか、乾いているところを使い2度3度と丁寧におしっこの水分を雑巾に移しとります。

今度は、医療用の脱脂綿(カットされていない大きめのもの)を使い濡れている部分に敷き前述したペットボトルを上に乗せ1~2時間放置し残っているおしっこを吸い取ります。

この他に『小麦粉やベビーパウダーを濡れている部分に撒き、水分をしっかり含ませてから拭き取ります。その後、掃除機などで残りを吸い取ります。』と言う方法もありますがこの方法ですと、掃除機のフィルターの目詰まりが起こり易くなりますので注意をしてください。

次に、アンモニア臭専用の消臭スプレーをたっぷりスプレーします。(しっかり畳に浸み込むまで)何故なら、匂いの元になっている有機物に触れることで消臭・除菌をする効果が得られるからです。

スプレーをした後10分くらいそのまま放置し、匂いの元になっている有機物が分解されるのを待ちます。その後、乾いた雑巾でしっかりと水分を移しとります。

最後はドライヤーで乾かします。アンモニア消臭スプレーは60度前後が最も効果が得られます。(この時も前述したようにドライヤーはスィッチを切る前に冷風に切り替えてドライヤーに残っている熱を取り除いてからスィッチを切るようにしましょう。

アンモニア消臭スプレーはカーペットの場合』で検索したものと同じもので問題はありません。

変化2. 地震に対してとっても敏感になった!

東日本大震災以降、数多くの地震がありましたが、そのいずれに対しても愛犬コタローは過敏なまでに反応するように変化しました。

犬に限らず、動物は人間よりも鋭い感覚があると考えられています。ですので、予知ではなく地震前に生じる何らかの変化を感じ取っているのではないかと思われています。

人間が主に感じる横揺れはS波と呼ばれていますが、S波の前に微弱ながら縦揺れであるP波の方が先に到達するようです。人間が感じることの少ないこのP波を感じ取っているのではと考えられます。

このようなことから震災以降、微弱な縦揺れのP波を今まで以上に、敏感に感じ取れるように変化したのかもしれませんね。

思い起こしてみると、愛犬コタローが突然飛び起き、どうしたのかと思うと必ずその後には地震が来ていました。このような事は東日本大震災以降何度となくありました。この鋭い反応には本当に驚かされます。しかしながら、この敏感な反応も、おしっこと同様1~1年半位で陰を潜め始めました。今では人間である私たちの方が先に地震に気づくありさまです。(笑)

犬も人間と同様に、嫌な記憶や恐怖心などは自然と焼き付いた脳裏から剥がれ落ちていくのかもしれませんね。よく言われる『時間が解決してくれる』と言うものなのかもしれませんね。

それでもたまには、愛犬コタローがいち早く地震を感じ取る事もあり、全く頼りにならないわけではありません。(念のためコタローの為に付け加えておきます)

ここで犬が地震を本当に察知する能力かあるのかについて?

犬はなぜ地震を素早く感じる事が出来るのか?

結論から申し上げますと実際には科学的証明はされていないようです。(ちょっと残念)

それでも、犬以外の多くの動物でも実際、地震の前に異常な行動を起こす話はよく聞きます。地震に限らず自然現象に対し敏感に反応するのも事実としてあるようです。

科学的に証明されていないとはいえ普段は取らない犬の行動の後、揺れを感じたりする事もありします。実際コタローも東日本大震災後、特に見られた変化として、玄関までいきなり走り出していったかと思うとその後、地震が来たことが何度かありました。東日本大震災前よりも顕著に表れた変化です。(揺れに対して敏感になった)

地震の前兆を感じる愛犬もいれば、全く感じとることのできない愛犬もいるようですのでケースバイケースと言うことになってしまい完全に地震に対しての変化を察知することは難しのかもしれません。

前兆を感じ取る事も出来る愛犬もいるようですので、前述したP波、S波について少し調べてみました。

P波、S波ってなに!

元々はラテン語から来ているようです。

P波はラテン語の”primae”の略で英語の”primary”(プライメリ)の語源となっている。「第一の・最初の」と言う意味があることから、地震波で第一波として最初に到達する縦波の意。「アッ地震!」と感じる事のあるカタカタといった音を伴う縦揺れ。

S波もラテン語の”secundae”の略で英語の”secondary”(セカンデリ)の語源となっている。「第2位の・副」と言う意味がある。地震波でP波の次に到達する横波。「アッ地震!大きいぞ!そうでもないな」と感じるグラグラと揺れる横揺れ。

変化3. 物事に対して憶病になってしまった!

愛犬コタローは以前から臆病な方でしたが、震災の後はさらに物事に対して脅えるように変化していきました。特に物音、気配などに対してはものすごく敏感に反応をするようになりました。

例えば、風の音や風でまいあがる紙、ビニール袋などに対して腰が引けてしまいます。決して近づこうとはしません。きっと、震災のときに揺れ動く中で、上から落ちてくる物や皿などが割れ飛び散る音が、怖かったのではないかと考えられます。

私達人間でも、恐怖で気が動転してしまいますので、愛犬コタローにしてみれば当然のことのように思われます。

気配についても同様で、マンションの廊下を人が通らなくても吠えてしまったり、散歩のときに急に立ち止まり周りをキョロキョロしながら確認することがよくあります。

何かの気配を感じて、立ち止まったまま動こうとしません

このような行動は震災とどのような関連があるのかは正確には難しいところですが、地震の時の微弱な縦揺れのP波を感じ取るのと同様に、もともと臆病なコタローでもあり僅かな気配にも敏感に反応するようになったのではと、私は考えています。

犬が臆病になるのはどうして

私はもともと犬は臆病なものだと思っていましたが、どうもそうとは限らないようです。どちらかと言うと臆病気味なワンちゃんもいるようですが、その大部分は直す事が出来るようです。当然、東日本大震災のような地震を経験することで恐怖のあまり臆病になってしまう場合もあるようです。

人間でいう「三つ子の魂百まで」と同じようにワンちゃんも生後3ヶ月前後の間に色々な経験をさせて様々なことに慣れさせることがポイントとなるようです。

1. できるだけ多くの人との出会い

2. できるだけ多くのワンちゃんとのふれあい

3. ワンちゃとの遊び方を経験する

4. 人間社会の様々な音に慣れてもらう

5. 室内、屋外の様々な匂いを体感させる

6. 人間、犬社会のルールを覚えさせる

以上のようなことを仔犬のうちから経験させ、社会に慣れてもらうことによってワンちゃんの警戒心を和らげ、怖がりや、もともと臆病な性格も改善されていくようです。

地震で変化してしまった臆病な性格の対応策は

地震が原因で臆病になってしまった愛犬でも、焦ることなく根気強くしつけをすることで臆病な性格を改善していくことも可能な場合があるようです。

実際我が家のコタローは元々臆病なうえに地震が追い打ちをかけ、他人にはあまりなつかず他の犬とも友好的ではなかったので何とかしてあげたいと考え次のことを実践しました。

1. 出来るだけ人に慣れさせるため人通りの多いところへ連れだす

2. その場所に暫くお座りをさせ人に慣れさせる(15分位)

3. 犬の目線でコミュニケーションをとる

4. 食事の時「美味しいよ」などと言いながら食べさせる(とにかく話しかける)

5. スキンシップは出来る限りとる

これらのことを続けていくことで、人に対しても犬に対してもあまり吠えなくなり落ち着きが出てきて臆病の度合いが緩和されてきました。

まとめ

  • 極度な恐怖を感じると、おしっこの場所が変わることがある
  • 一度大きな地震(震災)を経験すると、わずかな揺れにも敏感に反応することがある
  • もともと臆病な犬がさらに臆病になってしまう事がある
  • 地震の時の縦揺れであるP波を感じ取ることもある
  • 愛犬コタローの場合、1~1年半ぐらいで恐怖感がなくなる変化が見られた
  • 愛犬の臆病な性格は直すことが可能

震災の時、愛犬コタローは5歳でしたが、あれからもう10年がたち、その後の地震で色々変化が見られました。今後、仮に同じような規模の地震があった場合には出来る限り、東日本大震災と同じ恐怖感を与えないようにと毎日考え過ごしております。

コメント

タイトルとURLをコピーしました