巨大地震に備える!小さなことでも飼い主さんと愛犬を守る7つの対応策!

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いつ来るのか分からない地震に対する備えは大丈夫でしょうか?阪神淡路大震災から以降大きな地震が多く、東日本大震災、能登半島地震、これから心配される南海トラフ巨大地震、関東では直下型地震と不安な日々が続きますが、私たちに出来ることはその日に備えることです。

今回は、小さなことからでも地震に備えることをメインに、お家の中全般の対策と避難時の持ち出しグッツ、愛犬対策についてのお話です。愛犬と暮らしている方にも参考になれば幸いです。

地震が発生した場合、「大きいぞ」と感じた場合一番にやる事は外に出るための逃げ道を確保することです。この行動こそが、あなたと愛犬を守ることにつながります。

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地震に備える1. 出口、避難通路を確保

マンションなどで生活している方は特に大きい揺れを感じた時は不安になりますが、そんな時、第一にすべきことは玄関ドア、窓などを開けるこれが最優先です!さらに避難通路を確保することです。万が一激しい揺れによってドア、窓などが開かなくなってしまうと部屋に閉じ込められてしまい、愛犬どころかあなた自身を守ることすらできなくなってしまいます。

震災の時は悲惨な状態

ペット(愛犬)などと一緒に生活をしている場合は飼い主さんが慌てない事です。飼い主さんが慌ててしまうと愛犬も動揺してしまいます。

避難口を確保した後も大きな揺れが収まらない場合は身の安全を確保することが大切です。

その時のとるべき行動は

1)転倒の恐れがある家具などからは離れる
2)机、テーブルなどの下に逃げ込む、さらに頭などは座布団などで保護する。近くに座布団などがない場合には手で頭を保護!愛犬などは自分のお腹の下に抱え込む。
3)火の始末は揺れが大きい場合は揺れが収まってから。揺れが小さい時はすぐに火を消す。万が一火災が発生した時は大声を出し周りの人に火災を知らせみんなの力を借り消火にあたる

揺れが収まってからは

1)次の大きな揺れに備えカーテンを閉める(窓ガラス飛散防止のため)
2)非難をする時はブレーカーのスィッチを切る(火災防止のため)
3)非難をする時はマンションなど集合住宅の場合エレベータは使用しない。(基本中の基本)
上記の行動で激しい地震の揺れに備える!

地震に備える2. 室内履きを手の届くとこに用意

夜寝るときはスリッパなどの履物を近くに用意しておく。昼間でも素足の時は手の届くところに置いておく事で地震に備える。

飼い主さんがおやすみになる部屋が脱出する玄関までどこを通るかにもよりますが、食器棚などがあるリビングを通るときは、中の食器が飛び出したり食器棚自体が倒れ割れた食器が散乱することも考えれらます。素足ですと割れた食器やガラスの破片などで怪我をしてしまう可能性が大きくなります。何より非難するのに時間がかかり危険度が増してしまいます。ポイントは底が厚手のもので、すぐに履けることが大事です。

また、愛犬などと暮らしている場合は地震の揺れや音に驚き走り出すこともあるので、犬用の靴下や靴などに普段から慣れさせておくことも必要になります。とは言っても、揺れているときに愛犬に靴を履かせることは困難だと思われますので、揺れがおさまるのを待ちそれまでは飼い主さんが守ってあげましょう。

◆地震が夜中の場合、履物以外にも懐中電灯、ラジオやスマホなども手の届くところに用意することも大切です。

地震に備える3. 食器の重ね方

食器を重ねる場合下から順番に大きいもからではなく中・大・小の順番に。皿の形状にもよるので出来るだけ密着する組み合わせをすることで激しい揺れに備えることができます。

何故なら下から大きいものを順番に重ねると大の上に乗った中の皿の周りに動くスペースが出来ることが多いため、中の上に乗った小の皿も動いてしまいます。中・大・小の順番ですと中の上に乗った大の皿が密着する感じになるので揺が伝わりにくくなります。

また、食器の滑り止めシートも沢山の種類がありますので用途に合わせて活用することをお勧めします。

◆食器棚のドアが観音開きの場合は食器などが飛び出て割れることがない様にドアストッパーを取り付ける。
◆食器棚がガラスの場合にはガラス飛散防止フィルムを張る。

地震に備える4. 家具の配置と固定

地震の揺れに対して器具を使って防止することは欠かせません。しかし、その前の最も大事な家具自体の配置方向を考えることが先決です。特にマンションなどの場合、建物の全体形状を確認しましょう。

家具の配置

建物全体の形が東西方向に長く(B)、部屋全体の形が南北方向に長い(A)のような下図の建物の場合、南北方向に対して大きく揺れます。
ですので、家具を配置する場合は下図のように家具の長辺が南北方向で短辺が東西方向になるように配置をすると部屋全体が揺れても家具は倒れにくくなります。以上のことから家具の配置を考えるときには部屋の形ではなく建物全体の形を意識することが大切になります。

そうは言っても絶対に倒れないことはありません!ですので、下記に紹介する固定器具を使い転倒防止に備えることが大切です。

家具の固定器具、固定方法

◆家具の固定器具と効果を比較(固定器具の効果小➡大)

粘着マット(家具の底面と床を接着させる)
●大きい家具には適さない。単独使用では効果は小さい。
●テレビやパソコンなどの固定に向いている。
●ホコリが付着していると粘着力が低下し家電、家具がずれることがある。
●下記のポール式(突っ張り棒)との併用でより高い効果が得られる。
ストッパー式(家具前面下部に差し込み壁側に少し傾ける)
●大きい家具には適さない。
●単独使用では効果は小さい。
●下記のポール式(突っ張り棒)との併用でより高い効果が得られる。

ポール式〔突っ張り棒〕
●取付位置は奥(壁側に近づける)地震で揺れた際、家具の重心は前にかかるので
取付位置が前だと支えきれなくなります。
●左右は両端につける。家具は構造上、端の部分が強度があるので効果が高い。
●天井との距離がある場合、振動が大きくなると器具が外れてしまう危険性がある。
東日本大震災の経験上、天井からの距離60㎝では外れ40㎝の距離では問題ありませんでした。
(震度は5強~6弱 家具の長辺は南北方向 建物はマンション8F)

東日本大震災時無事だった設置。天井から40㎝

L型金具(上向と下向/上向きは写真の状態、下向きは垂直の部分が下を向いた状態)
●上記の固定器具より一番強度が強いのはL型金具下向ですが、問題は取付位置の確認です。
通常、壁は石膏ボードの上に壁紙が貼られていますのでその裏側に隠れている間柱は見えません。L型金具はネジでしっかり固定しなければ意味がありません。石膏ボードにネジを留めても地震の激しい揺れですぐに外れてしまい危険です。
強度を発揮するには間柱にネジを固定するのが一番です。その間柱を見つけるにはドライバーなどで壁を軽く叩きます。裏側に何もなければポコポコと言った音がし間柱の部分にあたるとコンコンと音が変わりますのでその場所でしっかり固定をします。

L型金具下向き設置例

★間柱とは大きな柱と柱の間にある小柱を指します。家の構造を支えるものではなく部屋の壁を支えるためのものです。木造住宅は勿論、鉄筋コンクリート造りのマンションの場合、住戸と住戸の間の壁(戸境)はコンクリートですが、住戸内の部屋を分ける壁(リビング、寝室など)にも使われています。ですので、住戸と住戸を分けている所が部屋になっている場合には壁がコンクリートですのでL型金具は使用できません。
壁がコンクリートの部屋に家具を置いている場合は粘着マットやストッパー式+ポール式〔突っ張り棒〕を併用されることをお勧めします。そして、大型家具は置かないようにする事だけでも地震に備えることができます。

間柱の見つけ方

★最初の間柱を見つけた後、次を見つけるのに壁を叩いて行くのは大変です。間柱は間隔が決まっていて基本的に一尺(303㎜)間隔で配置されています。ですので、最初の一本を見つければ左右に等間隔で設置されているので見つけやすくなります。(建物により微妙に異なる場合もある)垂直方向は基本的に床から天井まで伸びています。

★L型金具以外にプレート式、チェーン式などいずれも家具と壁を金具で固定するもので効果はL型金具に近いものがありますが、壁がコンクリートの場合は使用できません。

家具の設置仕方(壁がコンクリートの場合)

タンスなどは壁にピッタリつけず少し隙間を開ける(3~4㎝)★下図は壁がコンクリートの場合
上記でお話したようにマンションなどで壁がコンクリートの部屋に家具を置く場合、壁から少し離して設置をする。こうすことでダイレクトに壁の衝撃を受けにくくなるり、壁にあたって戻ろうとする力が働き倒れにくくなります。ただし、絶対に倒れない訳ではないのでストッパー式器具とポール式器具(突っ張り棒)を使うことでより安全性を確保できます。
マンションの場合、住戸内に家具を設置する場合はストッパー式器具を除き、ポール式器具(突っ張り棒)、L型金具などは壁にピッタリつけた方が効果的です。

タンスの上に物を置く(壁がコンクリート)の場合

タンスのには物は置かないことも地震に対して備えることの一つですが、荷物の置き場所に困り、ついつい家具の上に物を上げたりしていませんか?そう言った場合には天井との隙間を作らないことが大切です。こうすることで震度にもよりますが家具の転倒を避けることにもつながります。但し、あまり重いものは乗せないようにしましょう。寝室の壁がコンクリートの場合は大型の家具は置かない、キャスター付きのものはロックをしておきましょう。

地震に備える5. 携帯電話の充電

携帯電話は色々な情報収集や家族の安否確認には欠かせません。地震が起きた時にいつでも持ち出して使用が出来るように充電しておくように心がけましょう。バッテリーの減り方はひとにより様々ですが、就寝時には枕もとで充電しておくことをお勧めします。また、緊急時には充電器の持ち出も忘れずに。

地震に備える6. 愛犬が一人で留守番

家族が出かけ愛犬だけで留守番をすることがあると思いますが、そんなときどんな対策を取ればよいのか不安になります。では、何に対してどう備えるのが良いのでしょうか?

一人で留守番ちょっと寂しい

愛犬のゲージの配置と補強

愛犬のゲージが家具などの転倒でつぶされない場所に設置し、仮に転倒してゲージに当たってもゲージがつぶれないよう処置をしておく。

色々なタイプのゲージがあるのでそのゲージにあった補強をする。例えば、ゲージサークルの場合はつなぎ目の4ヶ所を結束バンドで上・中・下の3ヶ所、計12ヶ所をしっかりと止める。この時遊びが出来るようであれば木片などをかませる。木製の場合はL字型金具で止めるなどで地震の揺れに備える。

愛犬のゲージは天井付きのものにする。上部がオープンになっているものは落下物を防ぐためにも天板を用意しておく。ただゲージの上に天板を載せるのではなく、天板がずれて落ちないようにガムテープなどで固定をして備える。

愛犬の避難通路を確保

各部屋のドアは移動ができるように開けておく。地震で揺れた時には恐怖から安心できる場所を探し右往左往してしまいます。そんな時、愛犬が安全な場所を確保できるようにして備える。

これは、東日本大震災からの経験です。それ以来、出かけるときには各部屋のドアは開けて出かけています。

しかし、それぞれ個体差があるのでこの方法が絶対というわけではありません。ですので、普段から愛犬の個性を見極め上記のゲージに避難するように訓練するのも一つの方法です。その方法は人間と愛犬の上下関係をはっきりさせることです。ポイントは飼い主さんが愛犬のリーダーであることを認識させることです。この関係が構築出来れば後は目的を持って一つ一つ根気強く続けていくことです。

注意点として飼い主さんから愛犬の表情を伺いに行かない事。愛犬の方から飼い主さんの様子を伺いに来るのを待つことです。

地震に備える7. 事前に用意しておく物

地震が起きた時に誰もが避難所に行けるというわけではありません。各自治体によって違いがあると思いますが避難所にも人数制限があるので、自宅が居住可能な場合は住み慣れた自宅での在宅非難が原則です。そこで、在宅非難と避難所への避難では用意するものに違いがありますので確認をしておきます。

在宅非難の場合

●飲料水……一人一日3ℓが目安、最低3日分。出来れば1週間分
●調理用水……ポリタンクなどにストック。水道水の場合、直射日光を避け風通しの良いところであれば3日間。冷蔵庫で保管の場合は7日間
●生活用水……お風呂などに貯め置きしておく。雑菌が涌くのでトイレの排水などに使う
●燃 料……カセットコンロ、ガスボンベ(最低6本)など
●食料品……無洗米、即席麺、レトルトご飯、缶詰め類、食品(スィーツ)乾パンなど
●備蓄品……懐中電灯、ランタン、ヘッドライト、充電式充電器、充電式掃除機、救急箱、ティシュペーパー、ウェットティッシュ、使い捨てカイロ、乳幼児・高齢者、女性がいる場合にはそれぞれ必要なもの
●携帯トイレ……凝固剤タイプ、吸収シートタイプがある。一人一日5回目やすで一週間分
愛犬がいる場合は
●ペットフード、おやつなど
●持病などがある場合は常備薬
●ペットシーツ
●ウンチを入れるための袋(匂いが漏れない物)
●消臭スプレーなどで地震に備える

避難所への避難の場合(一週間分)

●飲料水……基本的に避難所にあるので不要。心配な方は用意しておく。
●食料品……ご飯、レトルト食品、カップ麺、缶詰、ビスケット、乾パン、チョコレートなど
●防災用品……ヘルメット、防災ずきん、軍手など
●救急用品……包帯、ばんそうこう、消毒液、常備薬など
●衣 類……下着、冬場は上にはおる物、バスタオル、靴下など
●貴重品……預金通帳、印鑑、現金、運転免許証、健康保険書、診察券など
●洗面用具……歯ブラシ、歯磨き粉、タオルなど
●その他……懐中電灯、携帯ラジオ、予備電池、携帯充電器、使い捨てカイロ、ノート、ボールペンなど
●感染予防対策……マスク、手指アルコール消毒液、ハンドソープ、ウェットティッシュ、体温計などで地震に備える

愛犬がいる場合

飼い主さんが行く避難場所が『同行非難』『同伴非難』のどちらに対応しているかを確認しておく!『同行非難』は愛犬とともに避難場所まで一緒に行けますが、避難所において愛犬とともに過ごすことは出来ません。

『同伴非難』は愛犬とともに避難場所まで行き、避難所において一緒に過ごすことが出来ます。同伴非難の場合は事前に最寄りの避難場所を確認しておく。一度、愛犬と一緒に道順を確認するためにも避難場所まで行ってみることをお勧めします。『同伴非難』が可能な避難所の場合にはあらかじめ防災用品を揃えておく必要があります。

揃えておきたいものリスト(一週間分くらい)
●水と水を入れる容器
●食料(ペットフード)、フードボール、おやつなど
●持病、体調が優れない場合は常備薬も忘れずに
●ペットシーツ
●トイレットペーパーなど(ウンチを処理するため)
●ゴミ袋
●ウンチを入れるための袋(匂いが漏れない物)
●ウェットティシュ(除菌用)
●消臭スプレー
●首輪またはハーネス、リード
●各種ワクチン証明書のコピー(周りの方々に安心してもらうため)
●逸れてしまった時のために愛犬の写真などで地震に備える

まとめ

地震に対しては事前に備えることしかできません。出来ることから少しずつでもいいので、その時の為に備えるように心がけましょう。

  • 地震の時大きな揺れを感じたら一番にすることは玄関のドアを開ける
  • 家具の固定器具はそれぞれの特徴を生かし効果的に使う
  • 事前に公共の避難場所を確認しておく
  • 一度は愛犬とともに避難場所までの道順を確認しておく
  • 揺れに対して家具の配置を考えることで愛犬を地震から守ることが出来る
  • 愛犬を一人にする時はどの部屋にでも行けるようにすべてのドアを開けてから出かける
  • 愛犬を地震から守るためにもゲージの補強もしておく

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