季節的にこれから本格的にぎびしい寒さがやってきます。我々人間も大変ですが、寒さに強いといわれているワンちゃんは、はたしてどうなのでしょうか。
一番しもやけになりやすいのは耳ですが、その他にも肉球や頬の部分なども、しもやけになりやすい部分です。降雪量の少ない地域であればあまり心配をする事もないでしょうが、雪国に住んでいるワンちゃんたちはチョット心配になりますね。
我が家のコタローが住んでいるところはあまり雪は降りませんが、それでも、たまには7~8㎝ぐらいは積もったりします。
そんなコタローは、今までしもやけになった事はありませんが、一般的にはどうなのでしょうか?
今日は、しもやけについて(耳、肉球、尻尾)これからのシーズンチョット気になるお話です。しもやけになる、ならない果たしてどちらなのでしょうか?
ワンちゃんも、しもやけになるの?
少し気になったので調べてみました。肉球のしもやけに関しては、なってしまうというのが大半の様です。しかし、かかり易い犬種、かかりにくい犬種があるようです。
肉球の場合犬種によって様々
私は、犬はしもやけにはならないものだと考えていました。例えば、極寒の地で犬ぞりを引くシベリアン・ハスキーをはじめ、基本的に犬の体は寒さに強く出来ています。特にダブル・コートの犬は、寒風吹きさらしの氷点下でも、真っ白な息を吐きながら、そりを引いたり、遊んだりしていますので、とても防寒力が強いと言えそうです。マイナス40℃を超える中で活躍をする犬もいます。
でも、さすがに被毛に覆われていない肉球は、しもやけになりそうな気もしますが、『大丈夫』問題なしと言われています。(犬種により異なる)しもやけは、指先の血管などが冷えて収縮し皮膚の温度が下がる事で起こり易くなるようです。
野生時代の犬にとって雪は深く積もると、獲物が弱って捕らえやすくなるのに加え、仕留めた獲物の肉を天然の冷蔵庫の中で保管できるので犬にとっても好都合。そんな犬の血を受け継いでいる犬種は、雪を見るとテンションが上がる場合もあるようです。
我が家のコタローも、雪の降り積もった日に普通に散歩をしますが、後ろの足が少し短いので、お腹に雪がついてしまいます。それでも珍しいのか、興味津々と言う感じでリードをぐいぐい引っ張って、気が付くといつの間にか雪まみれになっています。
時間的には30~40分程度ですが、気になるしもやけについては、お陰様で一度もありません。ただ、散歩から帰った後は温かいタオルで肉球を温めてあげるのと、身体全体を良く拭くようにしています。
それでも、犬種によっても様々ですので気をつけてあげたいですね。
話は少し変わりますが、私は雪国の出身です。ですので、わざわざ雪の中スキーをするために出かけたりしませんでした。それと同じで雪国で育ったワンちゃんは雪の環境に慣れていることもあり場合によっては、あまりテンションが上がらない事もあるようです。雪の環境にすっかり慣れっこになっている、と言う事が考えられます。
北国の人たちと、ともに過ごしているワンちゃんがしもやけになった話は、あまり聞いたことがありませんが実際はどうなのでしょうか?
肉球以外にも耳、しっぽもしもやけになる
しもやけになりやすい部分は、人間と同じように考えれば、毛細血管が走っている末端部分、つまり、耳や足の指、しっぽなどになりますね。
犬では、耳が最も起きやすく、次に足先(肉球やその間)と言うことになります。まれに鼻先や頬、しっぽなどがしもやけになってしまうことがあるようです。
コタローーも、冷え込んだ朝など、散歩から帰った後には、耳を両手で温めてあげたりしています。行きつけの動物病院で確認してみると、冬になってしもやけと思われる症状で診られるのは、耳が比較的多いみたいですね。
犬種によって異なりますが、耳の場合ですと、耳が大きく、皮膚の厚さも薄く長いため血流が悪くなりやすい犬種のダックスフンド、ビーグル、バセットハウンド、キャバリアなどが寒さの刺激を受け、しもやけにかかり易いようです。
また、普段からあまり外を散歩しない犬は、肉球がとても柔らかくなっていることから、雪の上を散歩したりすると簡単にしもやけになることもあるようです。
室内犬で普段からあまり散歩をしないワンちゃんは、雪の上の散歩は控えるようにした方がよさそうです。
雪遊びのでの注意点
童謡の『雪』で歌われている『犬は喜び庭かけまわり~』とありますが、コタローは歌の歌詞ほどは喜んだりしません。チョット変わっていますよね。それでも、ズブズブぬかりながら歩いています。後ろ足がちょっと短めなのでお腹をぬらしながら一生懸命に歩いています。
愛犬との楽しい雪遊びは見通しの良い場所、障害物などがない所で思う存分雪の中をかけ回るようにした方が良いと思います。
ただし、積雪が浅いと雪の下に危険な物が隠れている場合があるかも知れませんので飼い主さんが十分に気を付けてあげたいものです。
避けたいトラブル
しもやけ以前に、ワンちゃんが夢中になって遊んでいるうちに、よくあるトラブルが雪の下に隠れた草木や氷の破片などで肉球をカットしてしまう事故です。これを防ぐには、犬用の靴を履かせることが良いのですが、一番は飼い主さんが危険と思われる場所を避けることです。
犬は自分で体力の計算をすることができません。そのため雪中トレッキングなどではしゃぎ過ぎて、帰りにはグロッキー状態という事もありますので十分気を付けてあげたいところです。遊びに夢中になるあまり、後で気が付くと怪我をしていたという事もよくありますので、途中で休憩をしながら状態をチェックしてあげるのもよいと思われます。
また、仔犬の場合は体温調節も上手にできないので、雪遊びは控えた方が無難に思われます。どうしてもという場合は、抱っこをして飼い主さんが雪を手に取り仔犬が雪に慣れるまでは、抱っこの状態で遊んであげるのも一つの方法として考えられます。いきなり雪の上を歩かせるのは控えた方が安全かと思われます。
そして、老犬の場合は代謝が落ちやすいので、その日の体調にあわせ、十分気を付けて長時間の雪遊びは避けましょう。
寒さに弱い犬種と、寒さ対策
人間も南国育ちの人はあまり寒さには強くありません。それと同様に原産地が温暖な気候の犬種は寒さに極端に弱い場合があるようです。
特に、暖かい地方原産のチワワやイタリアン・グレーハウンド、ミニチュア・ピンシャーなどは、無理をしてまで雪遊びをさせる必要はないと思われます。
被毛もシングルコートの場合、寒冷地域原産の犬に比べると身体も寒さに対応出来ていません。それでも元気な犬の場合、寒さを気にせず駆け回ることもあると思いますが、寒さに弱い犬種を遊ばせる場合は、防水や撥水のウェアの中に、防寒用にもう一枚アンダーウェアを着せるなど、寒さ対策をしっかりとしてあげるとよいと思われます。
また、若いころに比べて体温調節機能の働きが弱くなってきている高齢犬も注意が必要です。
様々な機能を持ったウェア、靴も忘れずに。
肉球以外にも耳、しっぽの保護も忘れない様にしましょう。今ではペットショップに、しもやけ対策用のグッズが色々取り揃えてあります。
まず、しもやけ対策グッズの代表的なものには、凍傷になりやすい耳が大きくて薄い犬種用に耳を保護するスヌードというものがあります。耳を汚したり、冷やさない効果があります。耳を冷気に触れさせないだけでもかなり違うようですよ。
また、機能的には当然ですが『防寒』『防水』『撥水』の素材のものを選び、サイズもワンちゃんにピッタリのものを選びましょう。サイズが合わなかったりするとワンちゃんが動き回った時に怪我をする場合もあります。耳だけではなく、しっぽもカバーすることもお忘れなく。
肉球に関してはワンちゃん用の靴があります。素材としては、布製やナイロン製、ゴム製などがありますが、しもやけ対策にはゴム製のものが効果的のようです。
ワンちゃんが靴を履いて散歩をしているのは、あまり見かけませんが、基本的に靴を履くこと自体好きではないと思います。何故なら、野生時代から犬は靴などはいてはいないからです。
とは言っても、しもやけになったり、怪我をしてしまっては折角の雪遊びも台無しです。嫌がるワンちゃんにも少しずつ慣れて貰いましょう。
我が家のコタローは、靴はもとより洋服も一切嫌がって着ることはありません。無理やり着せると怒って動こうとはしません。ですので、雨の日でも雪の日でも洋服を着て散歩をする事はありません。この点については、コタローは野生児そのものです。
ここまで記事を書いて思ったことは、正直言って少し過保護過ぎるような気がします。ドックウェアや靴などは、当然ですが犬が野生の時代にはなかったものです。犬にはもう少しのびのびと自由に散歩をさせてあげたい気がしたいます。皆さんはどう思われますか?(室内飼いで散歩をしないワンちゃんは別)
しもやけを防ぐには
ゆっくりと徐々に温める
まず第一に、しもやけにかぎらず普段からの肉球の手入れをしましょう。何故ならワンちゃんの肉球は人間が履く靴と一緒で、常に地面に接している訳ですから、肉球も傷んでひび割れてくることもあります。雪の中を歩くとなおさらです。靴の手入れをするように肉球の手入れもしてあげましょう。この後の『お手入れの仕方』を参照くださいね。
ワンちゃんが雪の中に鼻をズボッと突っ込んで遊んだり、地面の凍った上を散歩したり、とても寒い日に長時間かけて散歩をして耳が冷たくなっていたら、しもやけになりそうな耳や足の裏(肉球)や鼻先を温めます。
ワンちゃんのデリケートな皮膚の温め方としては、いきなり熱いお湯をかけたり、ドライヤーで急激に温めたりせずに、温かい飼い主さんの手でゆっくりと徐々に温めてあげましょう。耳などは両手で挟みゆっくりと温めてあげるとよいと思われます。鼻先については元々血流の豊富な部分でありますので、特別ケアは必要ないと考えられます。
足裏(肉球)については、ぬるま湯で硬く絞ったタオルでゆっくりと温めましょう。耳もタオルで温めても問題はありません。
このようなケアは雪の時の散歩をした後、行ってあげてくださいね。それでも、万が一ワンちゃんが痒がったりした場合は動物病院の診察を受けてくださいね。
お手入れの仕方
普段から定期的に肉球を温かいタオルで拭いて、クリームを塗ってあげましょう。また、肉球の間の毛のカットも忘れずに。この毛が伸びたままだと雪だまが出来てしまいます。もし、ご自分でカットが難しい場合には動物病院にお願いしましょう。
しもやけは、冷気に長時間さらされることで温度差がうまれ、露出している耳、足、しっぽなどの血行が悪くなり表面温度が下がることによって起こる症状です。
しもやけはかゆく、ワンちゃんはかゆみを我慢できずに噛んだり舐めたりしてしまいます。噛むことで傷が出来たりしますので、雪道での散歩が終わったら、お湯で足をしっかり洗って温めてあげましょう。そのあと、ドライヤでしっかり乾かしてあげましょう。(ドライヤーを使う場合は30~40㎝位は距離を取りましょう)その後血行を良くする為のマッサージを軽くしてあげると、より効果的ですよ。
また、ワンちゃんの毛に雪が付着すると、水蒸気や雪の水分が固まり、それが繰り返されることで大きな塊となってお腹や足などに、雪玉となってくっいてしまいます。こうなった場合は、無理には取らないでくださいね。無理に取ると毛が切れたり、皮膚を傷めてしまいます。
皮膚を傷めると大変です。雪玉を取り除く方法としては、温かい蒸しタオルで溶かしていきましょう。それと同時に、肉球、耳、しっぽのなども十分に温めてあげましょう。
雪の中を散歩する場合は、やはり体にフィットしたウェアーを着せることが大事だと思います。そうする事で雪玉を防ぐ事が出来ますよ。
まとめ
- シベリアン・ハスキーに見られるように、しもやけにならない犬もいる。
- しもやけは犬種によって、かかり易い、かかりにくいがある。
- しもやけになるのは肉球だけではない。耳、頬、しっぽなどにも注意。
- しもやけ対策は靴、ウェアーなどが大切。
- 室内犬で普段あまり散歩をしないワンちゃんは、雪の上の散歩は控えましょう。
- 散歩の後のケアが、しもやけには大事。
雪国で生まれ育ったワンちゃんたちは、雪が降ってもそれ程、はしゃがないと思いますし雪にもなれっこになっているので、飼い主さんも、しもやけ(耳、肉球、尻尾)についてはそれ程心配していないと思います。しかし雪があまり降らない地域のワンちゃんたちにとっては心配の種でもありますね。
冒頭でもお話していますが、基本的にワンちゃんは寒さに強いので、いつも散歩に要している時間であればしもやけになる事はないと思います。雪もさることながら、厳しい寒さでもしもやけになる事があるそうです。犬種によっては十分に注意をしてあげたください。
ただ時期が時期だけに、動物病院の先生に確認してみたところ、しもやけになったという事例はあまりないそうです。
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