とっても可愛いワンちゃんたちですが、このワンちゃんたちにもすごく優れた能力があります。我々人間にも利き手があるのと同様に、ワンちゃんたちにも利き手があるようです。
そこで我が家の愛犬コタローで色々と試し左右どちらが得意なのか確かめてみました。
お手をしたり、お代わりをしたり、いたずらをしたりと様々な動作で前足『手』を使います。
そんな時、気にすることもなく見過ごしている中にこそ利き手を判断する動きが沢山隠されています。そして、そのワンちゃんの得意分野が分かるかも知れません。
また、利き鼻についても左右どちらを多く使うのかを観察してみました。
可愛いワンちゃんの利き手はどっち?
我々人間の社会では大多数が右利きですが、ワンちゃんたちはどちらの利き手が多いのでしょうか?我が家の愛犬コタローの利き手は左?
ワンちゃん(コタロー)には迷惑な利き手のテスト
様々な実験から雄犬は左利き、雌犬は右利きが多いという結果が出ているそうです。
初めから結果がある程度分かっていると「わざわざテストをしなくても」と思われる方もいらっしゃるかも知れませんがワンちゃんとのふれあいを多くとるために、愛犬コタローにテストをしてみました。
はじめに、体の左右どちらかを優先的に使うことを『利き』と言うそうです。さらに、多くの動物で確認されている(人間を含む)、体の左右の一方だけを選択的に使用することをラテラリティといわれているようです。
ワンちゃんにとっては少し迷惑な話ですが、可愛いワンちゃんのおでこにシールを貼ってどちらの前足で取ろうとするかという実験です。
我が家のコタローは雄ですが、おでこに貼られたシールは左手(足)で取ろうとしていました。また、毛づくろいをする時なども左手(足)を使っています。さらに、おやつを食べる時に手を使わないと食べにくいものは両手で抑えますが、その時に注目して観察してみると決まって上になるのが左手(足)になります。
このような動作は、我々人間が無意識で腕組みをする時に「右利きの人は右腕が上に、左利きの人は左腕が上に」なるのと同様なのかもしれません。試しに逆に腕を組んでみると、とても不自然な感じがします。
また、足についても同様で「右利きの人は右足が上に、左利きの人は左足が上に」自然となると思います。人間もワンちゃんも同じなんですね。同じ動物なので当然なのかもしれません。
ワンちゃんも利き手でない手(足)を上にするのはとても不自然に感じているのかもしれませんね。
そしておやつを催促をするときに、私がソファーに座っていると私の足に触れるか触れないかの微妙な感じで足を出してきます。最初はスローで控えめですが、無視しているとそれが段々と回数とスピードが増してきます。
そのとき決まって出て来るのが左手(足)です。あまり右は使いませんので、行われた実験結果は日頃の細かなコタローの動きを観察していると信憑性は高いように思われます。
利き手を見極めるためのヒント
例えば、小さな子供に言葉で伝えるよりも、目で見た事の方が優位になり伝わりやすく理解してもらえることが多いようです。子供たちが絵本や図鑑などを夢中になって見るのはその為のようです。
それと同様で、ワンちゃんも耳からの情報よりも、視覚からの情報がより優先的に伝わりやすくなるようです。ただし、ワンちゃんがそのことに集中していないと能力は発揮さないこともあるようです。
ワンちゃんの利き手の調べ方は上記の『おでこにシールを貼る』以外にも日常の行動を観察することで発見できる事が色々あるようです。
例えば、
① 歩き始めるときどちらの前足が先に出るか
② 犬にお手おさせた時に、どちらの前足を先に乗せるか
③ 犬の鼻にテープを貼った時に、どちらの前足で取ろうとするか
④ ドアを開けるときにどちら側の前足を先にかけるか
⑤ ベッドやソファーの下にある物をどちらの前足で取ろうとするか
⑥ おやつを容器や筒に入れ時に、どちらの前足で取ろうとするか
⑦ タオルでくるんだおやつや、おもちゃをどちらの前足で取ろうとするか
⑧ おやつを障害物の向こう側に隠しておいて、その障害物にどちらの前足が先にかかるか
⑨ 隠した物をどちらの前足で取り除こうとするか
⑩ 普段、前足を使う時にどちらの前足をよく使うか
など、色々ですがいずれの場合も数日にわたり回数(100回位)を重ねることで分かるといわれているようです。
根気強く諦めずに続ける!
しかしながら100回はちょっと難しいですよね。(忘れてしまいそうな回数)
初めは中々うまくいかないと思います。何回やっても毎回違う結果になってしまったり、あるテストでは右手だったものが、もうひとつのテストでは左手だったりと、まとまった結果が出ないこともありますが、愛犬とのコミュニケーション作りのためにも、色々なパターンを組み合わせ遊びを交えながらチャレンジしてみると意外と早く傾向が分かるかも知れませんね。
とは言いつつも、実際やってみると根気が必要です。正直な話、愛犬コタローの利き手がどっちでも、『一緒に生活していくうえでそれ程関係ないや』と途中で諦めたり、暫く間が空いてしまうこともしばしばありますが気楽に、気長に出来ればいいと思って今まで色々試してきました。
その傾向が分かればワンちゃんに指示を出すときに大いに役立つ事もあるのではと思っております。
我が家の愛犬コタローは、上記の①~⑩のテストや普段の行動、仕草を見ているとやはり左利きかなと思われます。ドアを開けようとする時、お手の時、何かを取ろうとする時など左手が先のようです。
愛犬コタローは左利きだと確信しました。
利き手を判断するための視野についてワンポイント
右利きのワンちゃんは右の視野を、左利きのワンちゃんは左の視野を優先的に処理すると言うことが確認されているそうですよ。
このことを踏まえコタローを呼ぶ時には必ず左手で指示を出します。そうするとかなり高い確率で反応してくれます。たぶん左の視野を優先的に使っているのだと思われます。
コタローが左利きと言うことが分かってからは左の視野を意識し指示を出すようにしています。
とにかく普段からの動きをチェックする習慣を身につけ楽しくトライしています。最後に、立ち上がる時に踏み出す足など、何気ない日常の行動の中からも利き手を推測することも可能です。
先ほども少しふれましたが、ご飯のときにワンちゃんが、まだ欲しいと催促のポーズで、どちらの手で先にタッチしてくるかや、甘えたい時、構って欲しい時などにどちらの手が先かなど、ワンちゃんが片方の前足を使って何かをしているのを見掛けたら、その都度どちらの前足を使うのかを確認することで案外早めに傾向が見えてくるかもしれません。
もしも、どちらか一方に偏っているような傾向がない場合には、確率は低いですが両利きの可能性もあるようです。
ちなみに、イギリスのマンチェスター大学で犬の利き手に関する研究が実施されたそうですがその研究では、「右利き」と「左利き」が約50%ずつの結果が出たそうです。
利き手で分かるワンちゃんが活躍できる適性度
利き手について考えてもあまり意味がない様にも思われるかもしれませんが、ワンちゃんが我々人間社会において利き手が関連する貢献度は計り知れないものがあるようです。
そうした中で、脳の働きの活発な部位をある程度推測することができることから、セラピー犬、介助犬、警察犬などになるためのワンちゃんの利き手を特定することで、ワンちゃんの持っている能力を最大限に活用することも可能なようです。
そこでどのような犬種が、人間のサポートをするのに向いているのかをまとめてみました。
サポートの種類 | 犬 種 |
盲導犬・介助犬 | ラブラドールレトリバーなど |
警察犬 | ジャーマンシェパード ドーベルマン ボクサー コリーなど |
麻薬探知犬 | ビーグル ジャーマン・シェパード ラブラドールレトリバーなど |
災害救助犬 | ジャーマン・シェパード ラブラドールレトリバーなど |
セラピードッグ | ゴールデン・レトリバー ラブラドールレトリバー ジャーマン・シェパード ボーダーコリーなど |
こうしてみるとラブラドールレトリバーがあらゆるサポートに適しているようですが何故なのでしょうか?
人間をサポートする点についてもっとも大切なのは、そのワンちゃんの性格によるところが大きいのではないのかと思われます。ラブラドールレトリバーは性格上あらゆる面において適している点が多いことに気づかされます。
① 攻撃性が少なく穏やか
② 知性が高い
③ 順応力が高い
④ 服従性が高く、自分で考え判断できる能力を持ち合わせている
⑤ 状況判断が出来る知能レベルの高さも持ち合わせている
上記の5つはラブラドールレトリバーの性格、特徴ですが、そのワンちゃんの利き手がどちらなのかを調べることで前述した『脳の働きの活発な部位をある程度推測することができる』ことから得意分野の見極めができるので、それぞれの得意分野を伸ばしていくためにも利き手を確認することは、ある意味大切なことかもしれません。
ラブラドールレトリバーは、性格、特徴もさることながら人間をサポートするための脳のある部位が優れているのではないのかと思われます。
また、利き手がどちらなのかで適性を判断するための研究も進められているとか。
あなたの可愛いワンちゃんの利き鼻はどちら?
利き鼻を使い分ける?
散歩の時、我が家のコタローが他の犬たちの匂いを嗅ぐときと、飼い主やほかの人達の匂いを嗅ぐときに、どちらの鼻を使っているのかは微妙なので見分けはつきませんが、頭の動きと首の動きを見ていると、左右に細かく微妙に動いていますので利き鼻を使い分けているようにも見えます。
鼻腔から入った匂いについては、右から入った匂いは右脳で左から入った匂いは左脳で処理されることが分かっているようです。
最初に匂いを嗅ぐときは右側を使い、慣れてくると左側を使うことが多いようです。人間には嗅ぎ分けることのできない風の匂いもワンちゃんには、今日の風の匂いが分かっているんですね。
話は利き鼻の話から少し変わって機能の話になりますが、
犬の嗅覚が鋭くなった理由は、生きて行くうえで必要な獲物を遠くからでも見つけられることと、外敵から身を守るために遠方からでも察知できる様に発達してきたといわれています。その発達の凄さは、コタローを見ていても、その一端がうかがえます。
散歩の時には少し風があると、風上に向かい空気中に漂う僅かなニオイを嗅ぎ分けようとしている様子がうかがえます。観察していると、黒々とした鼻先がぴくぴく動くのがとても可愛らしく見えたりもします。(この行動は、風のある日には必ずあります)
我が家のコタローは、よくクシャミをします。最近はその回数が多くなってきているので、風邪でもひいたのかなとちょっと心配になりますが、調べてみると犬には鼻毛がありません。
人間は鼻毛で空気中のホコリや塵などの侵入を防いでいますが、鼻毛のない犬はホコリや塵をクシャミをすることで体内への侵入を防いでいるようです。
ですので、犬もそう言った場合にクシャミをします。風邪ではないんですね。でも、あまり頻繁にクシャミをするようだと動物病院の先生に相談をしてみた方がいいと思います。
まとめ
- ワンちゃんの利き手は上になる
- 介助犬など利き手がわかる事で敵性がある程度判断できる
- 利き手のテストはコミュニケーションをとりながら毎日コツコツと。
- 利き手の割合は右、左ほぼ50%。
- 利き鼻のチェックは毎日の小さな動作の確認から。
- ワンちゃんには鼻毛がない
日々の遊びやコミュニケーションの中で、利き手、利き鼻のチェックから愛犬の新しい個性を発見し楽しいペットライフにお役立てください。
我が家のコタローも日々特訓中
利き手、鼻以外にも左右対称の(目、耳)などの器官のどちらかを優先的に使う事を『側牲』(そくせい)といいますが、目、耳にも利き目、利き耳があるそうです。
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