犬に果物を与えたいけど、「どれがOKでどれがNGかよく分からない」と迷ってしまうことありませんか?
実は、果物には犬にとって栄養価の高いものも多く、正しく与えれば健康サポートや水分補給に有効的なおやつになるものも多くあります。
しかし中には中毒のリスクがある果物や、与え方に注意が必要なものもあるため、しっかり知識を持っておくことが大切になりなります。
本記事では、これまでにご紹介してきた果物シリーズを一覧にまとめ、犬に果物を与える際の注意点や、季節ごとのおすすめフルーツについても分かりやすく解説します。
犬に果物を与えるときの注意点と安全な与え方
果物は犬にとって栄養価が高く、水分も豊富な「自然派おやつ」ですが、与え方を誤ると健康を害してしまう可能性があります。以下の注意点を守って、安全に果物を楽しみましょう。
注意点1:必ず種・皮・芯を除く
多くの果物の種や皮には中毒性や窒息の危険性があります。りんご、桃、マンゴー、メロンなどは特に注意が必要です。
りんご、桃などの果物の種には、アミグダリンという物質が含まれており、犬が摂取するとシアン化水素に変化し、中毒症状を引き起こす可能性があります。また、果物の皮は、犬にとって消化しにくいだけでなく、農薬が付着している場合もあるため、取り除くのが安全です。さらに、リンゴなどの芯は犬が喉に詰まらせる危険性がありますので必ず取り除きましょう。
注意点2:アレルギーに気をつける
犬によっては、特定の果物に対してアレルギーを起こす可能性がありますので犬に果物を与える際には少量からはじめ様子を見ながらにしましょう。
注意点3:与える量は「おやつ程度」に
どんなに体に良い果物でも、糖分が多いため与えすぎは肥満・下痢・血糖値上昇の原因になります。体調を見ながら、はじめは少量から、目安は1日の食事摂取カロリーの10%以内(体重5kgの犬でバナナ1~3切れ程度が安心です)
注意点4:初めての果物は少量で様子を見る
下痢、嘔吐、皮膚のかゆみなどが見られた場合はすぐ中止し、アレルギーの可能性も考慮しましょう。特に消化器が弱い犬や子犬、高齢犬の場合は、少量でも体調を崩すことがあるため、注意が必要です。
注意点5:加工品(缶詰・シロップ漬け・アイス)はNG
果物自体は良くても、加工されることで糖分・保存料・キシリトールなどの危険成分が追加されていることがあります。
例えば、みかんの缶詰など、多くの果物の缶詰は砂糖やシロップで漬けられています。これらの添加物は、犬の肥満や糖尿病の原因になる可能性があります。また、人間用のアイスは、乳製品、糖分、添加物が含まれており、犬にとっては高カロリーです。特に、チョコレートやナッツが含まれているものは、犬にとって中毒症状を引き起こす可能性があるため、絶対に与えてはいけません。
上記は果物全体の注意点と簡単な与え方についてになります。詳しくは下記「犬が食べられる果物一覧」からご確認ください。
犬が食べられる果物一覧(果物シリーズまとめ)
以下は、犬が比較的安全に食べられる果物の一覧です。ただし、与える量や愛犬の状態、年齢などによって安全性は異なりますので、詳細はリンク先の記事よりご確認ください。
果物名 | 食べられる? | 主な注意点 | 詳細記事リンク |
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○ | 与える大きさにも注意 | 犬にリンゴを与える効果は? |
🍌 バナナ | ○ | 与えすぎで便がゆるくなる | 犬にバナナを与えてもいいの? |
🍓 いちご | ○ | アレルギーに注意 | 犬といちごの愛称は? |
🥝 キウイ | ○ | 酵素が強く刺激になりやすい | 犬にキウイはOK? |
🍍 パイナップル | ○ | 酸味が強いので少量を | 犬とパイナップルの関係 |
🍈 メロン | ○ | 種と皮はNG | 犬にメロンを与えるには? |
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○ | 種・皮は必ず取り除く | 犬にスイカはお腹をこわさない? |
🍊 オレンジ | ○ | 酸味と糖分に注意 | 犬とオレンジの安全性 |
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○ | 小粒なので喉に注意 | 犬にブルーベリーを食べさせても大丈夫? |
🥭 マンゴー | ○ | 種と皮は完全に除去 | 犬とマンゴーの相性を解説 |
🍑 桃 | ○ | アレルギー・缶詰NG | 犬に桃を与える時の注意点 |
季節ごとのおすすめ果物
旬の果物は栄養価も高く、大量に出回るのでコスパも良いのが魅力。犬に与えるなら、季節ごとの特性を考慮するのも大切です。
春〜初夏(3月〜6月)
●いちご:3月~5月頃、ハウス栽培は11月~5月頃。特に美味しい時期は1月~3月頃。ビタミンCやペクチン、ポリフェノールが豊富で、免疫力アップや老化防止に役立ちます。ただし、キシリトールが含まれるため、与えすぎには注意が必要です。
●キウイ:国産は10月~4月、輸入品は5月~12月頃。ビタミンCやE、食物繊維が豊富で整腸作用がありますが刺激性成分(主にアクチニジンというタンパク質分解酵素)は下痢をしている犬には注意が必要です。
●メロン:品種によって多少のずれがあります。アンデスメロンは 5月~6月、マスクメロンは 5月~7月、プリンスメロンは5月中旬~7月下旬、タカミメロンは6月~7月、アムスメロンは6月中旬~7月下旬、夕張メロンは6月~8月
皮や種は取り除きましょう。消化に時間がかかるため、少量ずつ与えるようにしましょう。
夏(7月〜9月)
●バナナ:バナナは年間を通して輸入されており、基本的に「旬」はありません。沖縄や奄美大島などで栽培される「島バナナ」は、7月から9月頃が旬とされています。アレルギー、与え過ぎには注しましょう。
●スイカ:7月~8月。水分補給に最適。種と皮は取り除きましょう。
●ブルーベリー:6月~8月。アントシアニンで目の健康をサポート。アレルギーや過剰摂取には注意しましょう。
●パイナップル:国産は4月下旬~8月頃、輸入ものは通年。免疫力向上や疲労回復、消化促進などの効果が期待できます。葉、皮、芯は硬く、犬が消化するのが難しいため、必ず取り除いてから果肉を与えましょう。
●マンゴー:国産は5月~8月、輸入品やハウス栽培のマンゴーは通年。犬の健康維持に役立つ成分が多く含まれています。種と皮は必ず取り除き果肉のみを小さくカットしましょう。
●桃:7月~8月。水分補給や便秘解消などに効果があります。種や皮を与えないようにしましょう。
秋〜冬(10月〜2月)
●りんご:10月~2月頃。腸内環境の改善や疲労回復などに効果があります。種や皮、芯は与えないようにしましょう。
●オレンジ:国産は12月~3月頃、輸入品バレンシアオレンジ4月~10月頃、ネーブルオレンジ11月~3月頃。抗酸化作用があり、免疫機能を向上させ、病気予防に役立ちます。消化があまり良くないため、与えすぎには注意しましょう。
まとめ
犬にとって果物は健康的で嬉しいおやつになりますが、種類や与え方によって安全性が大きく異なるのがポイントです。▶種・皮・加工品は避ける ▶与えすぎない ▶初めての果物は慎重に
これらの注意点を守りながら、季節ごとの果物を上手に取り入れて、愛犬との楽しい食の時間を過ごしてくださいね!
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