トイプードルなのに12kg!?うちの子が“デカプー”になったワケは先祖返りかも?

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「トイプードルって小型犬じゃなかったっけ?」
11kgに育った我が家の愛犬を見て、驚いたように聞かれることは珍しくありません。ネットやペットショップでは「成犬時は3〜4kg程度」と紹介されることが多いトイプードル。しかし実際には、5kgを超える子や、我が家のように10kgを超える“デカプー”も少なくないのです。

大きく育ったトイプーは見た目も存在感もバツグン。でも、「肥満?」「トイプーに見えない…」なんて言われると、少し不安になることもありますよね。

このシリーズでは、11kgのデカプーと暮らす筆者が、成長過程・食事・健康・しつけ・グッズなど、リアルな日常と様々な発見をお届けします。第1回は、そもそも“デカプー”ってどういう犬なの?という基本からのスタートです。

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そもそも「デカプー」ってどんな犬?

「デカプー」とは、一般的なトイプードルよりも明らかに大きく育った個体を指す愛称で、正式な犬種名ではありません。通常、トイプードルの成犬体重は2〜4kg前後とされており、ジャパンケネルクラブ(JKC)の公認基準でも、体高24〜28cmと記載されています。

しかし現実には、5〜6kg以上の子も少なくなく、中には8kg〜10kg、あるいはそれ以上に成長する個体も。これらの大きめのトイプードルを、愛犬家の間では親しみを込めて「デカプー」と呼ぶようになりました。

「トイプードルなのに、なぜそんなに大きくなるの?」と疑問に思う方も多いでしょう。その背景にはいくつかの要因があり、特に多いのが“先祖返り”や親犬の体格差です。トイプードルはもともとスタンダードプードルを原種とし、そこから小型化されてきた犬種。つまり、祖先の大きな遺伝子を受け継ぐ可能性は常にあるということです。

また、ペットショップやブリーダーによっては、両方の親犬のサイズが正確に分からないまま繁殖されていることもあります。そのため、子犬のときは小さく見えても、成犬になってみたら大きく育った…というケースも珍しくありません。

さらに、骨格や筋肉量の違い、代謝の個体差なども影響します。体重が増えてもそれが脂肪ではなく、しっかりとした骨や筋肉による“がっしり型”のデカプーもいます。

サイズは大きくても健康で活発、性格も愛らしく、なにより飼い主にとっては唯一無二のパートナー。規格に収まらないからこそ、「トイプードルって、こんなに個性豊かなんだ」と気づかされることもあります。

我が家の12kgデカプーの成長記録

我が家のトイプードルは、つい先日動物病院で体重を測ったところなんと12kgになっていました。獣医さんも最初は少し驚いた様子でしたが、体に触れて「これは太りすぎではありませんね」と明言。実際、横から見ると腰のくびれもしっかりと確認でき、肋骨にも触れられるので適正体型とのこと。

迎え入れた頃、生後2ヶ月の体重は約1.5kg。「標準よりやや大きめかな?」と思いながらも、当時はそれほど気にしていませんでした。ところが、生後6ヶ月で体重は7kgを超え、その後も順調に増加。1歳になる頃には9kg台に突入し、現在では12kgに到達しています。

特にジャンプ力に優れ、足腰がしっかりしていて、後ろ脚の筋肉は筋張って見えるほど。一般的なトイプードルのイメージとはかなり異なる「がっしり体型」で、骨格自体が大きい印象です。食事量は控えめに管理してきたので、単なる肥満ではなく、遺伝的な要素や骨格の個体差が大きく関わっているのだと実感しています。

成長の過程で気をつけたのは、ただ体重だけを見て判断しないこと。「成犬時にどれくらいになるのか」は子犬の段階では予想が難しく、成長が止まる1歳半頃までは、毎月の体重と体型バランスをチェックしながら様子を見るようにしていました。

大きく育ったことで「トイプードルなのに中型犬みたいだね」と驚かれることも多いですが、散歩中に「足が長くてかっこいいですね」と声をかけられることもあります。確かに、体が大きい分、運動能力や体力も申し分なく、一緒に長めの散歩や軽いランニングも楽しめるのは大きな魅力です。

「大きくなりすぎたのでは?」と心配になる飼い主さんも多いと思いますが、肥満でなければ“その子の個性”として受け入れることが大切。獣医師のアドバイスを受けながら、健康的に育っているのであれば、無理に体重を減らす必要はありません。

我が家の12kgデカプーも、今ではこの体格が“我が家のスタンダード”。見た目のサイズに惑わされず、その子らしさを大切にすることが、デカプーと暮らす最大のポイントかもしれません。

「『先祖返り』ってなに?トイプーの成り立ちとサイズの関係」

「うちのトイプードル、成犬になったら10kgを超えたんです」と話すと、多くの飼い主さんから返ってくるのが、「それって“先祖返り”じゃない?」という言葉。では実際、“先祖返り”とはどういう現象なのでしょうか?

「先祖返り(アタビズム)」とは、過去の世代で見られた特徴が、数代を経て突然子孫に現れる現象のことを指します。実はトイプードルのルーツをたどると、もともとはスタンダードプードルなどの大型プードルが先祖にいます。
そこから小型化されたのがトイプードル。だからごくまれに、先祖返りで大きめに育つ子が出ることもあるのです。

トイプードルはもともと、スタンダードプードルを品種改良して小型化された犬種です。作業犬として人とともに猟に出かけていた時代のプードルは、筋肉質で大型、かつ体力に優れた犬でした。そこから「室内犬として飼いやすいサイズ」が求められ、トイサイズまで段階的に小型化されたという歴史があります。

しかし遺伝というのは複雑なもので、たとえ両親が小柄なトイプードルであっても、何世代も前の“スタンダード”の要素が遺伝的に潜んでいることがあります。その遺伝子が強く出た場合、トイプードルとして育てていても、思いがけず大きく育つことがあるのです。

実際、ペットショップで「成犬時は3〜4kg程度」と言われていたのに、気づけば8kgを超えていた…という体験談はSNSでも数多く見られます。これらは、先祖返りによるサイズの個体差の代表的な例です。

もちろん、先祖返りが起きたからといって、健康面で問題があるわけではありません。むしろ、骨太で筋肉質なデカプーは関節の負担も分散され、体力的にも頼もしい子が多い傾向にあります。

「うちの子だけ大きくて変なのかな…」と感じていた方も、ぜひ安心してください。先祖返りはごく自然なことであり、その子ならではの個性であり魅力でもあるのです。

「大きすぎる」と言われたときの飼い主の本音

「えっ…トイプードルですよね?」「大きすぎない?」「何かのミックスですか?」
お散歩中やドッグランで、そんなふうに声をかけられた経験、ありませんか?我が家の12kgデカプーと暮らす中で、こうした反応は何度もありましたが、全く気になりませんでした。なぜなら、大きさでその子の価値を判断するものではないからです。一緒に暮らしていく中で、元気を貰ったり、癒されたり、愛犬のためにも「頑張らなきゃ」と思わせてくれる存在であれば十分だからです。犬に限らず、ペットはそんな存在なのではないでしょうか。

トイプードルという犬種には、どうしても「小さくてフワフワ、ぬいぐるみみたいな子」というイメージがつきものです。だからこそ、見た目がそのイメージから外れると、周囲の反応が過剰になることもあります。
実際、「トイプードルにしては大きすぎない?」という言葉は、好奇心からのものかもしれませんが、飼い主にとっては“否定されたような気持ち”になることも。

けれど、我が家の子は元気で、人懐っこくて、運動神経も抜群。健康診断でも「筋肉質で良い体格」と言われ、太りすぎではないことも確認済みです。それでも「“トイ”じゃないよね」と笑われたりすると、正直なところ、胸の奥がモヤモヤしてしまうこともあります。

でも、あるとき気づきました。
この子を選んだのも、育てたのも、今一緒に暮らしているのも、他でもない自分自身だということ。サイズや見た目が想定外だったとしても、それは「この子の個性」であって、他人の“枠”に当てはめて判断されるものじゃない。
むしろ、よく食べ、よく動き、表情豊かに過ごしてくれていることのほうが、よほど大切なのでは?と思うようになりました。

それからは、「大きすぎませんか?」と聞かれても笑顔でこう答えるようにしています。
「そうなんです、ちょっと大きめ。でも中身は甘えんぼのトイプードルなんですよ」と。

トイプードルの中でも特に“デカプー”は、目立つ存在です。だからこそ、周囲の声が気になることもあると思います。でも、その子のサイズも性格もすべてが“オンリーワン”。飼い主としての本音はきっと、「他のどの子とも比べたくない、世界で一番かわいい自分の子」であるはずです。

“トイプードルらしさ”はサイズじゃなく、一緒に過ごす日々の中にある愛着や信頼関係にこそ宿っている。そう胸を張って言えるようになったとき、きっと「大きいね」の一言も、笑って受け止められるようになるはずです。

デカプーは大変?それとも魅力?暮らしてみて分かったこととは

「トイプードルにしてはずいぶん大きいですね」と驚かれる我が家の12kgデカプー。たしかに“トイ”という名前から想像されるサイズとはかなり違います。
でも実際に暮らしてみると、「大変さ」だけでなく、むしろ、大きいからこそ魅力的に感じることもあります。

 大変なこと:確かにサイズの壁はある

まず正直にお話しすると、やはりサイズが大きいからこそ感じる不便さは感じることもあります。

  • お洋服が入らない
    ペットショップに並ぶトイプードル向けの服は、4〜5kg前後を基準に作られているものが多く、うちの子が着れるサイズはまったく見当たりません。大型犬コーナーに行くとサイズは合っても、デザインが全然違って「イメージと違う…」とがっかりすることも。ですので、最近はネットで購入しています。意外とデザインやカラーバリエーションも豊富で楽しいですが、サイズについては難しく出たとこ勝負みたいな感じ、でも、それが結構面白い。

   

  • キャリーバッグやカートが合わない
    通院や移動の際に使えるバッグやカートの選択肢も限られます。耐荷重はもちろん、サイズ感や車への積み込みなども考えると、けっこうな投資になります。お迎えの時に、背負うタイプで大きめのバックを買って背負って帰って来たのですが、使用したのはその一回だけで、今では、しっこパットの入れ物になっています。すくすく育ってしまい、使う機会がありませんでした。

  • 室内での存在感が大きい
    ちょっと横になるだけで、ソファの半分が埋まる。寝返りを打たれたら人間が追いやられる…。そんな“スペース問題”も、デカプーあるあるです。甘えん坊と言うのか、寂しがり屋と言うのか、とにかく人の後ばかりついてくるありさまで、ときには足で顔をけってしまうことも。そんなことはお構いなしで寝るときは一緒。大きくて重い(12㎏)なので、先にベッドに上がられると場所を確保するのに一苦労するありさまです。

 魅力的なところ:サイズ=安心感と個性

でも、だからといって「大きくて大変」ばかりではありません。むしろ、デカプーならではの魅力に気づかされることのほうが多いかもしれません。

  • 存在感が安心感になる
    抱っこすると“どっしり”とした重量感。でも、最近は抱っこと言うより担ぎ上げる、と言う方が正しいかも。ベッドの上で一緒に寝ると、体の横にいるだけでぽかぽかと温かく(冬場のみ)、包まれるような安心感があり「重たいけど、それが心地いい」と思えることも。夏場は暑いので潜り込んではきませんが、それでも寝る場所は自分で決めていて、私の顔にお尻を向け枕もとで寝ていて寝返りの時には顔をけられます。

  • 表情や動きが豊か
    体が大きい分、喜びのジャンプや甘え方の表現もダイナミック。時には小型犬というより“中型犬”寄りの元気さを見せてくれるのも楽しいギャップです。皆さんの愛犬もそうでしょうが、話しかけると確認をするように首を左右にかしげます。例えば、「ごはん」、「ガム」、「散歩」、「歯磨き」等々。目を見つめながらのその表情には疲れが飛んでいきます。

  • 他にはいない「うちの子感」
    デカプーは珍しい存在。その分、公園やカフェでも話しかけられる機会が多く、自然と会話が広がることもあります。「えっ、トイプードルなんですか?」という驚きから始まるエピソードがたくさん。

結論:大きさもまた、その子の“個性”

「デカプーって大変じゃない?」という声は確かにあります。
でも私にとっては、“大変さ”よりも“楽しさ”“愛おしさ”の方がずっと勝っていると感じています。

サイズが想定外だったからこそ見えてきた、その子なりの魅力。
重たいけれど愛しい、スペースを取るけれど心が満たされる――それがデカプーと暮らすリアルな日常です。
デカプーになった原因が先祖返りだったとしても「宝くじにあたったようなものだ」と考えればもそれなりに楽しい。

まとめ:デカプーと暮らす毎日は「想定外」だけど愛おしい

「トイプードルなのに大きすぎる?」と戸惑った日もありました。
でも、実際に一緒に暮らしてみると、大きいからこその安心感や個性にどんどん惹かれていきました。

確かに、服やキャリーバッグの選択肢は限られるし、周囲の視線に悩むこともある。
それでも、「この子がこのサイズだったからこそ得られた喜び」が、たくさんあります。

デカプーは“想定外のサイズ”ではあっても、“想定外の幸せ”を連れてきてくれる存在
これからもそんな日々を、記録として少しずつ残していきたいと思います。

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