
我が家の愛犬コタローは、12歳頃から夜中に乾いた咳をするようになりました。最初は軽い症状でしたが、検査で心臓の雑音が見つかり、その後「僧帽弁閉鎖不全症」と診断されました。
犬が突然咳をすると、多くの飼い主さんは「むせただけかな?」と様子を見ることが多いのではないでしょうか。実際、犬の咳は一時的なものも多く、すぐに治まる場合もあります。しかし、咳が何日も続いたり、夜中や明け方に繰り返し出たりする場合は、体の異常を知らせるサインの可能性があります。
犬の咳の原因はさまざまで、気管や肺のトラブル、感染症、アレルギーなどが考えられます。さらに見落とされがちですが、心臓の病気が原因で咳が出ることもあります。
我が家の愛犬コタローも、12歳頃から乾いた咳が見られるようになりました。特に夜中から明け方にかけて咳をすることが多く、なかなか治まらないため動物病院で検査を受けることにしました。聴診や心電図、心エコーなどの検査の結果、心臓にわずかな雑音が確認されました。最初は加齢によるものの可能性が高いと説明を受けましたが、その後咳が増え、再度検査を行ったところ「僧帽弁閉鎖不全症」と診断されました。
この記事では、犬の咳で考えられる主な原因や注意すべき症状、そして実際に愛犬の咳をきっかけに心臓病が見つかった体験をもとに、飼い主さんが知っておきたいポイントをまとめていきます。
犬の咳は体の異常を知らせるサイン
犬の咳は、体にとって重要な防御反応の一つです。気道に異物が入ったり、ほこりや刺激物を吸い込んだりしたときに、それらを体の外へ出そうとして咳が起こります。そのため、一度だけの咳であれば特に問題がない場合も多く、すぐに治まるようであれば大きな心配はいらないこともあります。
しかし、犬の咳には病気が関係しているケースも少なくありません。特に咳が何日も続いたり、回数が増えてきたりする場合には注意が必要です。咳は単なる喉のトラブルだけでなく、気管や肺、さらには心臓など、さまざまな臓器の異常によって起こることがあるためです。
例えば、犬で比較的よく見られる咳の原因の一つに「気管虚脱」があります。これは気管がつぶれてしまい、空気の通り道が狭くなることで咳が出る病気で、小型犬に多いといわれています。また、ウイルスや細菌による感染症でも咳が出ることがあり、若い犬ではいわゆる「ケンネルコフ」と呼ばれる呼吸器感染症が原因になることもあります。
さらに見落とされやすい原因として、心臓の病気があります。犬の心臓病の中でも特に多い「僧帽弁閉鎖不全症」では、心臓の働きが低下することで血液の流れに影響が出ます。その結果、心臓が大きくなり気管を圧迫したり、肺に負担がかかったりすることで咳が出ることがあります。特に高齢の犬では、この心臓病が咳の原因になっているケースが少なくありません。
また、心臓が原因の咳にはいくつか特徴があります。乾いた咳が続く、夜中や明け方に咳が出やすい、興奮したときや運動後に咳が出るなどの傾向が見られることがあります。ただし、咳の症状だけで原因を判断することは難しく、最終的には動物病院での検査が必要になります。
犬の咳は一見すると軽い症状のように思えるかもしれません。しかし、体の中で起きている異常を知らせる重要なサインであることもあります。特に高齢の犬では、咳が心臓病の初期症状として現れることもあるため、いつもと違う咳が続く場合は早めに動物病院で相談することが大切です。
飼い主が「いつもと違う」と感じる小さな変化が、病気の早期発見につながることも少なくありません。愛犬の健康を守るためにも、咳を単なる一時的な症状と決めつけず、注意深く様子を見ることが大切だといえるでしょう。
コタローの咳が始まったのは12歳頃
▲この動画は夜中の2時ごろのものです。やはり就寝直後や夜中から明け方にかけて咳き込むことが多かった。
愛犬コタローに最初の変化が見られたのは、12歳頃のことでした。それまで大きな病気もなく元気に過ごしていたのですが、ある時から時々「コン、コン」と乾いた咳をするようになりました。最初はほんの数回で治まることが多く、食事もいつも通り、散歩でも元気に歩いていたため、特別深刻に考えてはいませんでした。
ただ、気になったのは咳が出る時間帯でした。日中はほとんど気にならないのですが、夜中から明け方にかけて咳をすることがありました。眠っているときに突然咳き込むような様子が見られることもあり、「喉に何か詰まったのだろうか」「空気が乾燥しているのだろうか」といったことを考えながら様子を見る日が続きました。
犬が咳をすること自体は珍しいことではありません。水を飲んだ後にむせたり、ほこりなどの刺激で一時的に咳が出たりすることもあります。そのため最初の頃は、コタローの咳もそうした一時的なものだろうと考えていました。しかし、しばらくすると咳は完全には治まらず、時々ではあるものの同じような乾いた咳が続くようになりました。
特に気になったのは、夜間に出る咳でした。昼間はほとんど症状が見られないのに、夜中から明け方にかけて咳が出ることがあるのです。回数は多くありませんでしたが、同じような咳が続くことで「何か原因があるのではないか」と感じるようになりました。
当時のコタローは12歳。犬としてはすでに高齢期に入る年齢です。年齢を考えると体に何らかの変化が出始めても不思議ではありません。とはいえ、見た目には元気で食欲もあり、散歩も問題なくこなしていたため、飼い主としては判断に迷うところでもありました。
それでも「長く続く咳は一度調べてもらった方が安心だろう」と思い、動物病院で検査を受けることにしました。犬の咳は喉や気管のトラブルだけでなく、肺や心臓の病気が関係していることもあると聞いたことがあったためです。大きな問題がなければそれで安心できますし、もし何か原因が見つかった場合でも早めに対処できると考えました。
▲軽く背中を叩きながらさすることで徐々に落ち着いてきた
こうしてコタローは、咳の原因を調べるために動物病院で検査を受けることになりました。そこで初めて、思いがけない体の変化が見つかることになります。
また、咳だけでなく、高齢犬では突然の発作が起きることもあります。
「犬の抗てんかん薬と副作用 ― 投薬時間の変更は○か✕か【先住犬コタローの記録】」で詳しく紹介しています。
よくある質問
犬の咳は様子を見ても大丈夫ですか?
犬が一時的にむせる程度であれば問題ないこともあります。しかし、咳が何日も続く場合や夜中に何度も咳をする場合は注意が必要です。感染症や気管の異常、心臓病が原因のこともあるため、早めに動物病院で相談することをおすすめします。
犬の咳で多い病気は何ですか?
犬の咳の原因として多いのは、ケンネルコフなどの呼吸器感染症、気管虚脱、そして高齢犬で多い心臓病(僧帽弁閉鎖不全症)です。特に乾いた咳が続く場合は注意が必要です。
夜中や明け方に咳をするのはなぜですか?
夜間や明け方に咳が出る場合、心臓病によって肺に負担がかかっている可能性があります。寝ている姿勢によって症状が出やすくなることもあるため、頻繁に続く場合は検査を受けることが大切です。
高齢犬の体調変化や病気の記録については、コタローの体験をまとめた
▶「15歳で腎臓病が疑われた日― 多飲・頻尿…5つの初期症状と血液検査結果【先住犬コタローの記録】」記事も参考にしてください。
まとめ
犬が咳をする姿を見ると、「少しむせただけかもしれない」と思い、そのまま様子を見ることも多いかもしれません。実際、ほこりや乾燥した空気などの刺激によって一時的に咳が出ることもあり、すぐに治まる場合であれば大きな問題ではないこともあります。
しかし、犬の咳にはさまざまな原因があり、呼吸器の感染症や気管の異常だけでなく、心臓の病気が関係していることもあります。特に咳が何日も続く場合や、夜中から明け方にかけて繰り返し咳をする場合、また咳の回数が増えてきた場合などは注意が必要です。こうした変化は、体の中で起きている異常を知らせるサインである可能性があります。
愛犬コタローも、最初は乾いた咳が時々出る程度でした。しかし、その咳が続いたことをきっかけに動物病院で検査を受けたところ、心臓に雑音が見つかりました。そして、その後の再検査によって「僧帽弁閉鎖不全症」と診断されました。振り返ってみると、あのときの咳は体からの小さなサインだったのかもしれません。




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