犬に与えるならどのマンゴーが最適?マンゴーの安全性と栄養素、適量を解説!

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甘くてとろける南国フルーツ、マンゴー。人間にとっては贅沢なスイーツのような果物ですが、「うちの犬にも少しあげてもいいの?」と気になる飼い主さんも多いのではないでしょうか。実はマンゴーは、適切に与えれば犬にも与えられる果物のひとつ。ただし、注意したいのはその“品種”です。

スーパーで売られているマンゴーにもさまざまな種類があり、実は品種によって犬への向き・不向きが大きく分かれます。中には、消化しにくかったり、刺激が強すぎるものもあるため、正しい知識が必要です。

この記事では、犬にマンゴーを与える際の基本的な安全性から、おすすめの品種・避けた方が良い品種の違いまで、他サイトではあまり触れられていない視点から詳しく解説します。「マンゴーって犬にあげていいの?」そんな疑問を持った筆者が、愛犬(デカプー)に与える前に徹底調査。初めて与える方でも安心できるよう、注意点や品種の違いまでやさしく解説します。

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与えるならこの品種!マンゴーの種類と犬におすすめな理由

ひとくちに「マンゴー」といっても、その品種によって味や果肉の質感はさまざまです。
実は、犬にとって与えやすいマンゴーと、あまり向かないマンゴーもあります。人間にとってあまり大きな差ではなくても、愛犬にとっては大きな差になることもあります。

ここでは、スーパーや輸入果物コーナーでよく見かける「アップルマンゴー」「ペリカンマンゴー」「タイマンゴー(ナンドクマイ)」の3種をピックアップ。
それぞれの特徴と、犬におすすめかどうかを詳しく見ていきましょう!

アップルマンゴー(アーウィン種・ケント種など)

特 徴:
赤みがかった果皮と、なめらかでジューシーな果肉が特徴の品種。メキシコ、ブラジル産と日本国内では宮崎県や沖縄県で栽培されていることも多く、スーパーや百貨店でも比較的手に入りやすい品種です。
果肉はとてもやわらかく、繊維質が少なく、甘みがしっかり。そのため、小型犬にも与えやすく、消化への負担も少ないのが魅力です。

\犬におすすめの理由/
●果肉がやわらかく繊維質が少ないため、消化しやすいので安心。
●酸味が少なく、犬も嬉しい食べやすさです。
●可食部が多く、取り分けやすいので楽です。
●熟すとスプーンですくえるほど柔らかく、喉詰まりの心配が少ないです。
●国産も多く、ポストハーベスト(防カビ剤など)の心配が少ないです。
ポイント:小型犬にも与えやすい品種で、トイプードルなどにも向いています。はじめてマンゴーを与える場合は、安全性・食べやすさからこのアップルマンゴーがおすすめです。

 ペリカンマンゴー(フィリピン産・カラバオ種など)

特 徴:
黄色い果皮とペリカンのくちばしのような細長い形が特徴のペリカンマンゴー。主にフィリピンから輸入されます。ややさっぱりとした甘みで、繊維が少なめな個体も多く、果肉もやわらかめで比較的安価で手に入ることから人気の品種です。
果肉はなめらかで繊維質は少なめ。甘みと酸味のバランスが取れていて、人間には食べやすい味わいですが、アップルマンゴーに比べると甘みは少し控えめで酸味があるため、犬の好みによっては食いつきが悪い場合もあります。

\犬に与える際の注意点/
●果実ごとに酸味のばらつきがあり、やや刺激が強く感じられる場合もあります。
●一部の個体では、果肉がやや繊維質に感じられることもあります。
●味のクセや香りに犬が敏感に反応して、食べないことがあるかも知れません。
●ややしっかりした果肉なので、大きめのまま与えると喉に詰まってしまうことも考えられます。
ポイント:人には人気でも、犬にとっては味に好みが分かれる品種かもしれません。与える場合は、熟度をよく確認し、最初は細かく刻んで少量から試してみましょう。

 タイマンゴー(ナンドクマイ種など)

特 徴:
タイを代表する品種で、果皮は鮮やかな黄色。香りが強く、しっとりとした果肉と濃厚な甘みが特徴のタイマンゴー。日本でもスーパーやアジアンマーケットなどでよく見かける品種です。
果肉は繊維が少なく食べやすい反面、果実に対して種が大きめなことが多く、犬に与える場合には可食部を取り分けづらいということがあります。また、輸出時にやや硬めの状態で出荷されることもあり、個体によっては酸味が残るケースもあります。

\犬に与える際の注意点/
●果実に対して種が大きめな傾向があり、可食部が少なめで取り分けがしずらいこともあります。
●輸出時にやや硬めの状態で出荷されることもあり、酸味が残る個体もあるかも知れません。
●輸入フルーツ全般に共通する注意点として、衛生面・鮮度には十分気を付けましょう。
ポイント:美味しさには定評がありますが、犬向けにはやや扱いづらい品種かも知れません。果肉の味や状態をしっかり確認したうえで、与える量と形状に注意しましょう。

マンゴー品種別まとめ

品種名 甘み 酸味 果肉の繊維質 可食部の取りやすさ 犬へのおすすめ度
アップルマンゴー 強い 少ない 少ない 取りやすい ◎ もっともおすすめ
ペリカンマンゴー 控えめ ややあり 少ない 比較的取りやすい ○ 様子を見ながら
タイマンゴー 強い やや強め(個体差による) 少ない 少なめ(種が大きい) △ あまり向かない

犬にも嬉しい!マンゴーの主な栄養素とタイプ別の注意点

 βカロテン(ビタミンAの一種)

✔ 摂取した方が良い犬
●皮膚が乾燥しやすい/毛艶が悪い犬
●シニア期で免疫力を高めたい犬/目の健康が気になる犬

βカロテンは、犬の体内でビタミンAに変換され、皮膚・被毛・粘膜の健康維持に役立ちます。抗酸化作用もあるため、老化の原因となる活性酸素を除去し、細胞の酸化を防ぐ効果が期待できシニア犬の健康維持にもおすすめです。

⚠ 摂取に注意が必要な犬
●肝機能が低下している犬
●サプリメントなどでビタミンAをすでに摂っている犬

ビタミンAは脂溶性ビタミンなので、過剰に摂取すると肝臓に負担がかかる恐れがあります。既に別のフードやサプリで補っている場合は量に注意しましょう。

ビタミンC

✔ 摂取した方が良い犬
●ストレスが多い環境にいる犬(例:音に敏感、引っ越し直後)
●皮膚トラブルが起こりやすい犬

ビタミンCは抗酸化作用があり、免疫サポートやストレス緩和にも役立ちます。犬は体内で合成できますが、加齢やストレスで不足することもあります。

⚠ 摂取に注意が必要な犬
●胃腸が弱く、下痢しやすい犬
●尿路結石のリスクがある犬(特にシュウ酸カルシウム)

水溶性なので排出されやすいものの、大量に摂るとお腹がゆるくなることも。また、カリウムやシュウ酸などの成分も含まれているため、過剰摂取は尿路結石のリスクを高める可能性があるため結石体質の犬には控えめが安心です。

食物繊維

✔ 摂取した方が良い犬
●便秘がちで排便がスムーズでない犬
●少量でも満腹感がほしいダイエット中の犬

マンゴーには不溶性・水溶性両方の食物繊維が含まれており、腸内の動きを促進します。お腹の調子を整えたいときにうまく活用できます。

⚠ 摂取に注意が必要な犬
●すぐに下痢をしてしまう体質の犬
●子犬や高齢犬など消化器官が未発達・弱っている犬

食物繊維は善にも悪にもなりうる成分。多すぎると下痢を誘発するため、まずは少量で様子を見ましょう。

果糖(フルクトース)

✔ 摂取した方が良い犬
●運動量が多く、エネルギー消費が激しい犬(例:よく走る若い犬)
●食が細く、少しでも甘いものに反応する犬

マンゴーの甘さは果糖によるもので、すばやくエネルギーになります。少量ならごほうびや食欲のきっかけにもなります。

⚠ 摂取に注意が必要な犬
●肥満気味、糖尿病、膵炎のある犬
●人工甘味やフルーツに慣れすぎている犬(甘み中毒リスク)

果糖の過剰摂取は、脂肪肝や血糖管理の乱れに直結することも。果物の甘みに慣れると、フードの嗜好に偏りが出ることもあります。

与える量の目安:マンゴーはどのくらいならOK?

「うちの子にマンゴー、どれくらいなら大丈夫?」と気になりますよね。
そこで今回は、2つの考え方をもとに、犬に与えていい量を分かりやすくまとめました。

🟡安全重視派:果糖や消化への影響を考えて少なめに

こちらは、「おやつはほんのちょっぴり」が基本の考え方。
糖分のとりすぎやお腹の負担を避けるために、少量だけ与える方針です。
※下記表はマンゴー(生)可食部100g当たり68kcalになります。

体重 目安量(1回) カロリー(約0.68kcal/g)
3kg 約10g 約7kcal
5kg 約15g 約10kcal
7kg 約20g 約14kcal
10kg 約25g 約17kcal
15kg 約30g 約20kcal
20kg 約35g 約24kcal

💡 ポイント
●初めてあげるときや、胃腸が弱い子にはこの量が◎。●週2〜3回のおやつとして取り入れるのがおすすめです。

🔵カロリー理論派:科学的な計算に基づく“1日の上限量”

こちらは、犬の体重・活動量に基づいて1日に必要なエネルギー量(カロリー)を計算し、その10%以内がおやつとして許容される範囲という考え方です。
※下記表はマンゴー(生)可食部100g当たり68kcalになります。

体重 推定1日カロリー おやつの上限(10%) マンゴー量(最大目安)
3kg 約254kcal 約25kcal 約36g
5kg 約374kcal 約37kcal 約54g
7kg 約475kcal 約47kcal 約69g
10kg 約629kcal 約63kcal 約93g
15kg 約853kcal 約85kcal 約125g
20kg 約1059kcal 約106kcal 約155g

⚠️ 注意
●この量は“理論上の上限”です。実際には毎日与えるのはおすすめしません。
●甘みが強く、果糖も多いため、実際はこの半分程度の量でも十分です。

どっちを参考にすればいいの?

タ イ プ 目 安
初めてマンゴーを与える 安全重視派の量でスタート
お腹が弱い、アレルギー体質 少量&慎重に(または避ける)
体重管理ができている健康な成犬 カロリー理論を目安に調整OK

飼い主さんへのアドバイス
●マンゴーは皮と種を必ず取り除いて与えましょう。
●小さくカットしてあげると、喉詰まり防止になります。
●適度に熟してやわらかいものを(熟しすぎはNG)。
●冷凍マンゴーを使う場合は無添加・半解凍で、少量から慎重に。

⚠️ マンゴーのリスク:甘くておいしいけれど注意点も!

マンゴーは果物の中でもとくに甘みが強くてジューシー。犬も大好きな味ですが、ちょっと注意が必要なポイントもあります。与える前にぜひ確認してください。

❶ 果糖が多い=肥満や血糖値の急上昇に注意!

マンゴーには「果糖(フルクトース)」がたっぷり含まれています。
この果糖は血糖値を急に上げる作用があり、与えすぎると肥満や糖尿病のリスクにつながることも。

とくに:
★シニア犬 ★運動量が少ない子 ★糖尿病・膵炎の既往がある犬には注意が必要です。

❷ 食物繊維が豊富=お腹がゆるくなることも

マンゴーには水溶性食物繊維が多く含まれています。
便通を整える働きがありますが、犬によっては下痢や軟便の原因になることも。

特にこんなときは注意:
★冷えたまま与えた ★熟しすぎた実(果糖が濃い) ★一度に多くあげた
👉 最初はごく少量から様子を見てあげるのが安心です。

❸ 皮と種にはNG成分も!

マンゴーの皮や種は、絶対に与えてはいけません!
★皮はアレルギーの原因になる成分(「ウルシ科」の植物に共通する)を含みます。
★種は硬く、誤飲・窒息・腸閉塞などのリスク大。
👉 必ず「実だけ」を取り出し、皮と種はしっかり取り除いてから与えましょう。

❹ アレルギー反応にも注意

まれにマンゴーにアレルギー反応を示す犬もいます。
初めて与えたあとに、以下のような症状が出たらすぐに中止してください。
★口のまわりをかゆがる・赤くなる ★嘔吐・下痢
★じんましんのような湿疹 ★元気がなくなる
特に皮に含まれる「ウルシオール」という成分が、アレルゲンになることがあります(人でも「かぶれる」方がいますよね)。

✅リスクを避けて、安全に楽しむために

★熟しすぎてベタベタのマンゴーより、適度に熟した果実を少量
★皮をむいて、種を外して、小さくカット
★冷たすぎない温度
で与える(常温または冷蔵庫から出してしばらく置く)

●リスクと対応策

リスク要素 対 応 策
果糖の多さ 量を抑える、頻度は週2〜3回 
食物繊維による下痢 少量から試す
種・皮の危険性 完全に取り除く
アレルギー 初回は慎重に、異変があれば中止

以上が、マンゴーのリスクとその対策です。
甘くて栄養価の高い果物ですが、与え方を間違えなければ愛犬にも安心して楽しんでもらえます

まとめ

甘くて栄養価の高いマンゴーは、正しく与えれば犬にも嬉しいごほうびになります。特に「アップルマンゴー」は香りもよく果肉もやわらかいため、おやつにぴったり。ただし、与える量や頻度、消化の負担、果糖の影響などには注意が必要です。

与える際は皮と種を取り除き、体重に合った量を守りましょう。安全重視派とカロリー理論派、両方の視点から自分の愛犬に合ったスタイルで「ちょうどいいマンゴー習慣」を取り入れてみてくださいね。

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